BL・Story

□風邪
1ページ/2ページ

「総悟ー総悟ー・・・いつまで寝てやがる。起きろ・・・おい!」

そういいながら俺が戸をあけようとした時−−−−。

「開けんじゃねぇ。」

「・・・あ?」

その一言だけを総語は口にした。

「開けるなって・・・テメェ・・・どういう・・・」

「いいから開けるなって言ってるんで・・・あ・・・」

「・・・。」

黙って戸を開け、俺は総悟のほうを見た。

「開けるなっていったのに・・・何やってるんでィ・・・土方さん・・・」

「お前こそ、どうした?元気ねぇし・・・顔赤ぇし・・・熱か?」

「ったく・・・アンタにだけは・・・弱味、握られたくなかったってのに・・・」

「弱味とか言ってる場合か!?早く言えよ、そういうことは!」

「・・・だって・・・土方さんに・・・うつるかもしれねぇ・・・し・・・」

・・・こいつは・・・なんて可愛いんだろうか・・・

「待ってろ。今、水と粥・・・持って来てやる。」

「すみませんねィ・・・ありがとうございやす・・・土方さん」

「・・・おう。」

あんなに可愛いこと言われたら誰だってそういうだろう・・・






「ほら。総悟」

「・・・ありがとうございやす」

そういわれた後、俺はタオルに水をつけて、しぼり総悟の額に乗せた

「少しは食え。治らねぇぞ。」

そう言って粥を指差すと、総語は起き上がろうとした。

「・・・クラクラしまさァ・・・」

「・・・そうか・・・だったら仕方ねぇな・・・」

「・・・土方さん?」

俺は粥を口に含み総悟に顔を近づける。

「土方・・・さん・・・?やっ・・・やめてくだせィ・・・!」

「寝て食うにはこれが一番だろ・・・?」

「ん・・・土・・・方・・・さ・・・」

「・・・ふっ・・・口移しだ。どうだ?美味いだろ?」

「・・・美味しいですぜィ・・・。・・・土方さん・・・俺が風邪ひいてるから・・・こんなこと・・・」

「へっ・・・いつもテメェに攻められてばっかりだからな・・・」

そういうと、また口移しをする。

「・・・ん・・・土方さん・・・こんなの・・・ふぁ・・・嫌・・・でさァ・・・!」


「んー?嫌なのか?なのに、やけに気持ちよさそうな顔してるな・・・?」

「なっ・・・そっそんなことないですぜィ・・・?」

「いーや。あるな。気持ちいいって顔に書いてあるぞ。」

「・・・。」

「まぁ、汗かいて寝ればよくなるし・・・?」

「・・・土方さん・・・!治ったら、見てろよ・・・!」

「ま・・・夜までまだまだあるし。いろいろ試してみるか・・・」

俺はそう言うと、ニヤリと笑って見せた。

「・・・。」

総悟が無言になる。こんな奴を見れるのは、すごくラッキーなことだ・・・。
でも・・・俺は・・・。

「やっぱ、お前が治ったら・・・またいつもみたいにお前が攻めでやれ。」

「・・・おう。願ってもねぇ。・・・言われなくてもやりまさァ・・・」

「まぁ・・・付きっ切りで看病してやるよ。」

例えお前の言いなりになっても・・・

「・・・。・・・ひ・・・土方さん・・・もう一回・・・してくだせィ・・・」

「・・・ふっ・・・何度でもしてやるよ」

お前が治るまで永遠に・・・





→あとがき...
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ