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□誰のもの?
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事の始まりは昨日の夜の事だった。
練習後、いつも一緒に帰るはずのトビがいなかったのだ。

おかしいな?と思いながら一人、帰宅した空。その帰り道、コンビニに寄った空は見てしまった。

トビが女の子といる所を。
トビもこちらに気付いたが、完全に無視をして店から出たいったのだ。
この行動を咎めた空にトビは言った。

「わしはお前のものじゃないわ。」

これが一連の話の流れーー。


茂吉は何度も空の話を思い出しながら、トビのいる屋上に向かった。

ー夏目君、なんであんな事・・ー

廊下を歩きながら、トビへの怒りが増していくのを感じる。茂吉の足は真っ直ぐに屋上へ向かう。
途中、誰かに話しかけられた気がしたが耳には入らなかった。
階段の一番上、この扉を開ければトビがいる・・・。
ここまで来て、茂吉は少し緊張していた。


重い扉に手をかけ、さらに体重をかける、目の前が明るくなる。
その明るさの先にトビは居た。
柵に寄りかかり、こちらを見ていた。
他に人はいないようだった。
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