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「なんじゃ..」
「なんでもない..」
また無言で歩き始める。
風の冷たい帰り道、二人は何度も同じやりとりをしていた。
トビの半歩程後ろを俯いたまま歩く空。
そんな空をときたま振り返っては、様子を窺うトビ。
空がこんな態度の日、トビはいつだってわかっていた。
空が望んでいるものを―――。
でも、それを叶えてやるにはまだ早い。
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