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□君の事
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君のことなら何でも分るよ。
大好きな大好きな君だもんーーー。
季節はすっかり秋になっていた。
肌寒さに目を覚ました空は、ふと隣に眠るトビを見る。
気持ちよさそうに寝息を立てていたトビ。
空は少し身じろいで、トビとの間に隙間を作る。起きそうにない気配を感じ取り、そっとベッドから這い出た。
上着を一枚肩から羽織り、ベッドに腰を下ろす。普段、こんな風にトビを見つめることはない。
空はふと思い立ち、一つ一つ確かめる様に指先でトビの体に触れていく。
トビがある行動を起こすまで・・・。