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□視線
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練習後の部室、今日は日曜日でバスケ部以外の生徒はほぼ登校していない。
むしろ、自分達しかいないんじゃないかとさえ思う程だった。
普段の騒々しさは無く、独特の静けさに包まれていた。
七緒の提案で、今日は早く終わった。
ーたまには息抜きして下さいー
と、笑顔で言う彼女は千秋でなくとも天使に見えた。
まだ日は高い。
それぞれ着替えを終える中、トビと空はまだ着替え中だ。
「先、帰っぞー」
百春が声をかける。続いて、他の部員達も
帰って行った。
二人だけが残った部室。
ベンチに腰かけ、バッシュの紐をほどくトビ。
ロッカー前でTシャツをたたむ空。
会話はないーーー。