メイン

□トビにつける薬
1ページ/5ページ




「あ!あぁん!いっちゃう〜!」



ドアを開けた空が最初に見た光景ーーー。
それは愛しの彼氏のAV観賞風景だった。


「・・なに、見てるの・・・」


空は怒りを含んだ声で問いただす。
ドアが開いた事に全く気付かなかったトビは視線をゆっくりと後ろに向ける。
慌てる事すら出来ない程、頭の中でパニックを起こしていた。
もう、何回見つかったか分からない。
その度に喧嘩になっていたのだ。
さあ言い訳を、と思った瞬間空が口を開いた


「へえ〜、”新米教師の夜の顔!こんな先生に教わりたい!”か〜、そうだよね!トビ君、頭のいい子が好みだもんね!」


空は笑顔を浮かべ、棒読みでトビに言う。
今まで見た事のない空に戸惑うトビ。


「・・いや、あの〜・・」
「ん、どうしたの?」
「起っとるじゃろ?」
「ぜ〜んぜん!僕だって男だよ!」
「あのな・・そら・・」
「さ、今日はそれ位にして、ご飯!」


空の態度に異変を感じつつも、その後は夜まで二人仲良く過ごした事に安心しきったトビ。空も普通に接していた為、忘れていたのだ・・・。


空が意外と根に持つタイプという事をーー。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ