珊瑚色の絵本

□第2話 赤の少年
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あの強風です。

飛ばされたっておかしくないですよね…。



「…なあ!君のそのポケモン何て言うんだ?」

「え?あ、ああ…。この子ですか…」



私は肩に乗るハクアに目を向け、笑う。

確かまだカントーでは発見されていないポケモンでしたね、ヤミカラスは。



「ヤミカラスって言うポケモンなんですよ。この子の名前はハクアって言うんですけど」

「ヤミカラス、か。でも確か話を聞く限りじゃ真っ黒だって…」



ヤミカラスについては聞いたことあるんですね。

そう思いながら私は「そうですよ」と頷いた。

すると、彼は不思議そうな顔をする。

まるで「何でだ?」と言いたいように。



「この子は私の知人の方から貰ったポケモンなんですが、最初から真っ白だったそうですよ」

「色違いってことかー…」



私の説明に納得してくれたのか、彼は「へー…」と頷いた。



「なあ、他にもポケモン持ってるのか?」



キラキラと目を輝かせる彼に、私は苦笑混じりに頷く。

ポケモン、大好きなんですね。

まあ、それは私もですが。



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