Let's!!

□世界で一番幸せな場所
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それはある日の昼休み。成績も定評も、ついでに制服の見た目も微妙な、どこにでもありそうな公立高校の屋上で、オレは寝転がっていた。
弁当はない。代わりに購買の焼きそばパンを頬張り、全ていちご牛乳で流し込んで。固いコンクリートの地面に背中を預けた。そして見えるのは青い空だけになって、このまま授業サボりたいとか思ったりして。

「………サボろうかな」

そうだそうしよう。こんな気持ちいい日にサボらない馬鹿がいないはずがない。
自分の下にそんな馬鹿が山ほどいることは忘れて、目を閉じたときだった。

「やっぱりここにいた」
「あ?」

ふいに光を遮る、影。腰に手をあて自分を見下ろすのは、級長の赤城志保里。黒縁メガネにおさげという、いかにも真面目といった見た目の、だけど実はそこまででもない幼なじみだ。ただでさえ丸い頬を膨らませて、怒った表情。

「なんだよ」
「もうすぐ授業始まるし」
「だから?」
「だからじゃないの! こんな所に転がってる場合じゃないでしょっ」

口うるさく言って、俺を起こそうと腕を引いたり肩を押してみたり。なんだなんだお前は。オカンか。

「引っ張るなって」
「あんたが起きないからよ」
「だってお前……見ろよ? あーんな空がきれいなのに、室内にこもって勉強とかなくね?」
「何かっこいいこと言ってるの。馬鹿?」
「馬鹿で結構。だいたい、今から教室戻っても遅いし? サボった方が利口だって」

時計の針は、もうすぐ1時15分を指そうとしている。ちなみに授業は15分から。間に合うはずがない。
志保里はうーんと唸って。

「それもそうだね」

あっさりサボり組に寝返った。
始業を告げるチャイムが鳴り。下の方から、椅子をひくガタガタという音が地鳴りみたいに響く。それを俺らは無視して、何を話すでもなく、ただ空を見つめた。
雲が流れる。上空では冷たい突風が吹き続け、雲を押してるんだとか。上は風地獄で下は勉強地獄。俺らはもしかしたら、世界で一番幸せな場所にいるのかもしれない。
そんなことを考えて、ふと隣を見た。ら、志保里とバッチリ目が合う、とかはなくて。だってこいつ、ぐーすか寝てるし。さっきまで授業がどうとか言ってたのはどこのどいつだよ。

「………馬鹿面」

静かに寝息を立てるその横顔を見て、やっぱりここは世界で一番幸せな場所だと思った。



fin.



1度でいいから、サボってみたいなーとか思いながら書いたらこんなぐだぐ駄文にorz
しかも主人公の名前出てない((←


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