君隣空下


□零
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【零】


四角く切り取られた世界。

それはきっかり正方形で、窓一つ無く、外と此処とを繋ぐものは唯一、重たい扉だけ。


部屋に光射すのは、朝夕に二回与えられる食事の時と、それから、


「お客さんだよ」


俺の「所有者」が、そう云った時。






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