君隣空下


□七
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【七】



「あんたは、輪廻転生を信じるかィ?」


薄闇に、赤い瞳が覗いている。
首までしっかり布団に潜る彼の格好は、愛らしい。



「りんね…?」


「そうでィ。死んだら、また違う何かになって生まれ変わるって、あれでィ」


「…わからない」


そう云った俺に、つまらなそうに相槌を打つと、


「オレは信じてる」


彼は云った。




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