く
□お父さん
1ページ/1ページ
僕の父は、兄ばかり可愛がる人だ
僕は小さな頃から兄が大好きだった
それは今でも昔と変わらないけど
僕は父が兄を可愛がるからといって兄に嫉妬したこともなかった
それが僕にとって当たり前の事だったから。
僕はいつも兄の次。
ただいまを言うときも始めに兄の名前を呼んでから。
兄がいなければ何処だろうと家族に聞く。
お菓子を買ってくれた時も兄に先に渡してから僕に。
おこづかいをくれる時も兄が先。
何をするにしても僕が一番に呼ばれる事はなかった
呼ばれる事があっても、それは兄がいなかった時だけで。
だから小さな頃はよく一人っ子に憧れをもったのかも知れない。
色々な事もあって僕は父が大嫌いだった
…というより生理的に受け付けなかっただけかも知れないけど。
父は今でも元気に仕事をしている
父のいる時は家での僕の居場所が無いような気がしてたまらない。
何時になったら僕はトラウマから解放される時がくるのだろうか?