日和
□綺麗、
1ページ/2ページ
鮮やかな紅を、どす黒い独占欲で塗り潰して。
-綺麗、-
あ、あああっ、と妹子が限界を迎えるのを確認して、すぐに私も妹子の中に欲を吐き出した。
二人で布団に沈み込み、心地好い疲労感を堪能する。
ぐったりしている妹子の手に指を絡ませると、ふんわり可愛らしい笑顔。
可愛い、と空いている方の手で妹子の輪郭をなぞる。
頬、首、鎖骨、
その指が胸へとたどり着く頃、私はこの甘い甘い空気をぶち壊す。
-妹子、誰とやってたの?
当然の私の変化についてこれていない妹子は、え、と間の抜けた声を漏らした。
少し間を置いて、太子今僕と何してました?と検討違いの答えが返ってくる。
いや、そういうことじゃなくてね。
私と付き合う前の話だよ。
所謂元カレ元カノってやつ。
や、そんな不機嫌そうな顔しないでよ。
私だって聞きたくて聞いてる訳じゃないんだし。
理由?
…秘密。
とにかく早く教えんしゃい!
…へー、あのおとなしそうな娘?
可愛いよね。
…ほかには?
うん、全員。
うん、うんうん。
へー。
男はいないの?
ちょ、太子だけですなんて照れるだろうがこの芋!
まああれか、全部で三人か。
おませさんめ!
あいたた、蹴るな、蹴るなって!
ああほらもう私の玉の肌に痣出来ちゃったじゃん!
違う!ざらざらじゃない決して!!
え?
どうしたってちょっと出掛けるだけだよ?
うん、さっき言った三人のとこ。
だってそいつら、妹子を汚したんだもん。
…キスしたんでしょう。
やったんでしょう。
だめだめだめ。
妹子は私のなのに、
だから、消にいくの。
安心して。
そのあと私がちゃんと綺麗にしてあげるから。
どれだけ時間がかかったとしても、絶対。
-綺麗、
私の色に塗り潰してあげる。
→Next反省文。