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□僕と君との諸々。
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(どうしようもない)

呆れてケンジを見上げると、ケンジは至って真面目な表情でこちらを見ていた。

「なあケンジ、俺ら付き合ってんだろ?じゃあそんな話しかけられた位でいちいちびびるなよ」

諭すように出来るだけ優しい声でそう言えば、ケンジは少し眉根を寄せてそれでも、と返してきた。

「心配なんだ、だってあいつ…前に藤田に言い寄って来たやつだろ?」

(よく覚えてることで)

以前にも一度同じ様に誘われて今度は二回目。まあ両方とも断ったんだけど。

「藤田にやっぱり女の方が良いなんて思われたら俺、どうしようもないし…」

先程まで冷たく俺を見下ろしていた目が、自信なさげに伏せられる。
時折こいつは俺より感情的なんじゃないかと思う、今が当にその時だ。

「なあ、だからどこにも行くなよ、藤田。……俺だけ見てて、っ、」

遂には泣き出してしまったケンジを大丈夫だからと慰める。

「とりあえず腕と足の取って。でなきゃ何もできない、」

逃げないから と揺れる瞳をしかと見つめると、少し躊躇いがちに両手足のガムテープが外される。見れば所々鬱血して色が変わっていた。
藤田、と名を呼ばれ、ケンジにぎゅうっと抱きつく。

「藤田、俺が藤田一番大事なの知ってるだろ?好きなんだよ、」

「知ってる。俺もだ、」

「だから藤田、」

「大丈夫、ケンジ」

抱きつく腕に力を込めればケンジも俺の背に腕を回した。

(嗚呼可哀想、)


好きだなんて言ってやんない。























僕と彼の諸々。



縛られてるのはどっち?























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やんでれケン藤ケン。
親友組はどっちが可哀想でも萌えるから不思議←

お目通しありがとうございました。
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