〜交響詩〜
□逃亡
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誰かが
僕を追ってくる
そんな気がしたから
ひたすら
逃げているんだ。
でもね
逃げても
逃げても
不安なんだ
どこに隠れればいいのかな
嗚呼、
怖いよ。
みんなが恐いんだ。
だから
僕の邪魔をする子は
みんな
みんな
みんな
みんな
みんな
みんな
みんな・・・
殺すんだ。
だって
正当防衛でしょ？
僕は
殺される前に
殺しているだけなんだよ。
何が悪いのかな？
僕は
今日も逃げてる。
明日も
あさっても
逃げる。
逃亡？
ああ。
逃亡。
だって、
僕は
脱獄囚だもん。
人は弱い。
僕も必然的に
弱いって事。
みんなで弱い者虐めするんだ。
逃亡。
良い響き。
逃亡。
僕の夢は
いつか
逃げた所で死ぬ事。
そうすれば
逃亡に
なるでしょ。
もっとも、
僕が死んでも
悲しむ人間はいないだろうけど。
何人殺したかは
覚えていない。
だから
とりあえず、
逃げなくちゃね。―逃亡―