短編小説

□用事?
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「アイキュー、アイキュー!」



エイリアの寮の廊下をうろうろしているのはガゼルだ。
アイキューに用があるらしく、名前を連呼しながら歩きまわっている。




「おい、アイキュー!!アイキュー!!」

「あら、ガゼル様?」





ある部屋から顔を覗かせたのはレアンだった。
ガゼルはなぜここにレアンがいるのかが不思議で仕方なかった。

思いきって聞いてみると、衝撃的な答が返ってきた。





「そりゃ見つからないですよ!ここ、女子寮ですもん!!」

「え…私は確かに男子寮を歩いていたはずだが…」

「もしかしてガゼル様、女子寮に来たことないんですか!?」

「ないな。ダイヤモンドダストは全員私の部屋に集めて会議をするからな。」





そういうことか、とレアンは思い、ガゼルに若干引いてしまったらしい。
それに気づいてもいない、むしろ、気づく気さえないガゼルは自分が女子寮に来たことがないのはおかしいのか、と悩んでいた。

ちょっとした沈黙。


それを遮ったのは、レアンでもガゼルでもなかった。





  
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