短編小説
□運命なんてない
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結局二人一組で練習することになった。
ここはっ…
『ガゼル様!!』
「ガゼル!!」
あっ…。
バーン様と呼ぶタイミングがカブってしまいました…。
「さ、三人では出来ないぞ…」
きっとガゼル様には、私とバーン様のどちらかを選ぶということが出来ないのでしょう。
それを見たアイキューがガゼル様の肩を軽く叩く。
「ガゼル様、あの二人が組んで俺たちが組めばいいのですよ」
「…確かにそうだな」
アイキューは私に少し視線を送って、ガゼル様を遠くに連れていった。
そうか…これでゆっくりとバーン様と話し合える…。
ありがとう、アイキュー。
「しゃあねぇな…よし、クララだっけ?やろうぜ!!」
『バーン様、ちょっとお話があるのですが…』
「あぁ?」
『ガゼル様のことで』
「っ!!」
『よろしいですね?』
「構わない。行こうぜ。」
そしてグランドを離れ、ガゼル様の目の届かぬ場所に着く。