book
□蓮歴記
3ページ/10ページ
時は変わって。
「はあ?転校生?」
「バカかい?話聞いてろっつの!」
本の端で俺の頭をごつく。
「いった!!それ、角すんごくとんがってますけど・・・」
「人の話を聞いてない光が悪いってことで♪」
奴は俺に微笑みかける。
俺には悪魔の笑みにしかぶっちゃけみえない。
「・・・・・・で。転校生ってのは…?」
「だから転校生じゃないって。・・・ずっと不登校だった生徒が登校してくるんだってさ。」
不登校?
その単語に俺の耳が過剰に反応する
「・・・不登校、ねー」
「あはは☆光は真面目だからそういうの許せないタイプでしょ。」
「・・・真面目じゃない・・・」
俺は奴を睨む。
「照れなくていいって♪」
「今の言葉に照れる要素がどこある!!」
「さあ?」
奴―――畠山湊が面白そうに顔をしかめる。
俺と湊は長い付き合いだ。
だから自分との違いとか・・・なんつうかそんな感じのを分かってる。
まぁ真面目とかそういうのは思ってても言わないでほしい。
「で、光ちゃん。」
「ちゃん付けすんじゃねえ!」
「はいはい。で、お家から電話があってね?その不登校の子がさー今日登校してくるって。」
「んまた・・・なんで?」
「いや?一応言っといた方がいいかなーって。」
「そうじゃなくて」
ふうっと息を吐く。
湊はなんで?と言いたげな表情だ。
「なんで急に登校しようとか言いだしたんだ?そいつは」
「知らない。ただ面白くなかったんじゃない?日々の生活がー♪」