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□春風駘蕩37
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『はい、全蔵さん』
「お、ありがとうななこちゃん」
お盆の上に乗ったご飯をテーブルに並べる。
『いえいえ』
「悪いねぇ、さっきは。ななこちゃんが凄腕の医者だって聞いてたからさ、俺の痔も…なんてなぁ!!あははは」
『凄腕なんて誰から聞いたんですか?私なんて半人前の半人前ですよ、それに痔は治したことありません』
女の子に向かってズボンをおろすなんて、この人ヤバい?
「えぇー!!そうなの?」
『基本的に外科です。あ、それと泌尿器科も少し…』
少しかじってる程度だけどね。
「まじでか!!じゃあさ、実は俺のアソコに変なデキモノが現れたんだけど、見」
『ぎゃあああああ!!』
「ゴフォッ!!」
いきなり立ち上がると今度は真っ正面からブツを取り出した。
『あんたバカかぁぁあ!!』
「だだだって泌尿器科もイケるって言ったじゃん!!」
『だからって急に見せてきますかっ!!私だって女の子なんですよ!!』
「でも医者でしょーが」
『プライベートまで医者やってるつもりないんで。どうせ、どっかのメスからもらってきたんでしょーよ』
「口わる!!」
あ、またやってしまった…
『ゴホンッ!!ま、まぁ、ちゃんとした病院で見てもらうのが一番いいですよ』
「ちぇ」
『で、私は明日必ず帰れるんですよね?あの眼鏡女にはもう関わりたくないんですけど』
「あぁまかせとけ。ここは俺の屋敷だぞ。侵入者は例え忍でも絶対に入れない」
『とか言っておきながら今日はあっさり侵入されてましたね』
「人の揚げ足取らないの!!ほら飯食うぞ」
『へーい』