春風駘蕩

□春風駘蕩3
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あれから正式に真選組で働くことが決定し、私は色々な諸説明を聞きに屯所へ来ていた。


『い、医療隊の隊長ですか!?』


「あぁ。よろしくな」


いやいや、よろしくなじゃなくて。


『冗談はよして下さいよ』



「冗談のワケねーだろ。今現在で医療隊に所属してんのはお前なんだから」


いや、確かにね。
そうだけど…


「隊長って言ってもそんなたいしたことしないから!自信もって、ななこちゃん!!」


黙れ、ゴリラ。
責任重大なんだよ。ちょっとミスったら全部あたしの責任なんだよ。
…ってあたしだけしかいないんじゃ関係ないじゃん。


『解りましたよ。仕方ないですね』


スパーン!!

「只今帰りやした。あれ?誰ですかイ?その女」


なんかスッゴい棒読みの人来たぁぁあ!!

「おぅ!総悟!!無事だったか!」


「お前、今明らかに解ってて入って来ただろ」


「なんのことですかイ?土方さん。頭イカレちまったか」


ていうか、淡い栗色の髪にベビーフェイスのこの男の子は一体誰ですか?


「んだと!?コラァァァア!!…まぁいい。ちゃんと報告書出せよ」


「あんたが医者っていう春風ななこか。…ふーん」


な、なに!?

まるで品定めされてる気分であまり気分はよくない。


「おい。無視か?いい加減にしろよ」


土方さんの元々開いていた瞳孔が更に開く。


「なんだ、総悟知ってたのか?ななこちゃんはこれから俺たちの家族になるんだ!歳も一緒なんだから仲良くしろよ!!」

近藤さんの言葉に耳を傾けず、じっとあたしを見ている。

睨むっていうよりは、観察するように…
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