□春風駘蕩39
1ページ/6ページ



今日は真選組の仕事はお休み。


あの忙しさったらもう1人では賄うのがキツイほどだ。


すべては土方さんのせいだ、私はちょっとアドバイスしただけなのに…


そしてそんな貴重な休みをゆっくりすごそうと、色んなことを計画していた私のところに電話が一本。


いや、最初は無視しようと思ったんだけど…


なんかすごい懇願されたら断るのもどうかと思ってきてしまって。


結局もうひとつの職場の門を叩くことにした。


『こんにちはぁ』


「おう、待ってたぜ」


「ななこー!!会いたかったアル!!」


「いらっしゃいななこさん」


ほんと、この3人いつも元気だよね。


『神楽!!私も会いたかったよー!!新八くんも!』


玄関を開けて突っ立っている銀さんの横をすり抜け廊下の2人の所へと走る。


「なんで俺は無視?!」








『で、なんの用ですか?私こう見えても疲れてんです、しょーもないことで呼んだんなら解剖しますよ』


新八くんの出してくれたお茶をすすりながら銀さんに視線を送る。


「ねぇ、なんでそんなに俺に対して攻撃的なの?銀さん凄い悲しいんダケド」


『気のせいだよねー?ねー定春!!』


「ワン!!」


大きな頭をモフモフと撫で上げると嬉しそうに定春が声をあげる。


「なんかイラってすんだけど。で、今回ななこを呼んだのは他でもない。………キャバ嬢になれ」


『却下』


「んだよ、別にソープ嬢だとかSM嬢になれっつってるわけじゃねーんだからいいだろうが」


『仮に銀さんが私にSM嬢やれとか言い出したら麻酔無しで全身切り刻みますよ』


「それもうSMの域越してるからねぇぇぇえ?!!」


なにを言い出すのかと思ったら…キャバ嬢になれ?


ドンと茶碗をおいて席を立つ。


『付き合ってられない、さよなら』


「待て、な?考え直してくれ!!お前じゃなきゃダメなんだ」


『離して!!あなたがそんな人だとは思わなかったわ。もう二度と顔見たくない』


「なにやってんすか、あんたら」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ