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□春風駘蕩31
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「それで……だな…ということで………、」
やば、眠い。
最近ちゃんと寝れてないんだよね。
寝つきが悪いっていうか。
近藤さんの話声がまるで子守唄のように聴こえてくる。
だめだめ!
ちゃんと話聴いてないと!!
「ななこちゃん?どうしたの?さっきから頭かっくんかっくんしてるけど」
『山崎さん…いや、なんだか眠くて』
隣に座る山崎さんがこっそりと小声で話しかけてきた。
「へぇ珍しいこともあるんだね。ななこちゃんっていつも真剣に話聴いてるじゃん?」
『いや、そういう顔して大体5割くらいしか聴いてないです』
「えぇ!?そうなの?」
「以上だ!!解散」
近藤さんの言葉にみんな立ち上がるとバラバラに散っていく。
同じように部屋を出て山崎さんと廊下を歩く。
『ふぅ終わった…』
「どうせ、全然聴いてないんでしょ」
『失礼な!3割くらいは聴いてました』
「それを世間では聴いてないって言うんだけど」
『ぅ……』
「まったく…でも今日はそれほど大事な話でもなかったし、いいんじゃない?」
『まじか。じゃあ大まかに教えてくださいよ』
「えーと、最近攘夷浪士が関わってる事件が多くてね、その裏であの過激派攘夷集団の頭、高杉し「山崎ィィィイイ!!」げ、副長!?」