小話


◆追悼(青火) 

※死ネタ注意




俺が次に目を覚ましたのは棺桶の中だった。脳は既に機能しておらず、心臓も動いていない。痛みがないのは俺がもう死んでいるからだ。奇跡と謳われた身体はただの肉塊と成り果てた。胸糞悪い焼香の臭いがしないのは幸いだったが、自由に動かない身体は不便だと思った。

途中、俺は生前の記憶を思い出した。確か俺は死に際、アイツと一緒だった。そういえばアイツは無事なのか。アイツは危なっかしいから心配だ。日本は左側車両だって何遍言わせるんだ。お前がそんなんだから俺は今もこうして死ねずにいるんだ。

すると何やら外が騒がしい。覗いてみると皆と同じ黒い喪服を着ているというのにも関わらず、一際目立つ赤い髪が俺を惹きつけた。アイツだった。アイツは泣いていた。ルビーみたい目から大粒の涙をぼろぼろと零していた。なんて顔してんだよ、馬鹿じゃねぇの。いつもの闘争心むき出しで、いちいち俺に突っ掛かってきて、うざってぇお前はどこに行ったんだよ。俺は悪態をつきたかった。そうしなければアイツは駄目になる気がした。女々しいと言われるかもしれない。自意識過剰もいいとこだ。それでもアイツには俺が必要なんだ。それだけが俺が死んで後悔した唯一のことだ。

俺はこれから、骨と灰になる。怖くはなかった。あれほど恋い焦がれた赤い炎に包まれて逝くのなら本望だった。寒空に高く登る煙は晴れ渡った空を掻き乱して、茜色の夕焼けを待つ。光が網膜を焼き尽くすまで。



@体は死んでいるのにまだ心は生きている青峰さんのお話し

2012/09/27(Thu) 04:48 

◆桜色センチメンタル(桜火) 

部の練習に一軍レギュラーのミーティング後、速足で桐皇学園寮に向かう。季節は冬、辺りはすっかり暗くなってしまった。ジャンパーを着込み、マフラーを巻いていても寒さがじんじんと肌を刺す。一年寮が電灯で薄暗く照らされる中、もう夜の8時を回っているというのに歩いてくる人影がいた。背が高い、青峰さんかな・・・?と目を凝らした。

「桜井?」

丁度電灯の下で立ち止まった相手は誠凛高校の火神くんだった。ウインターカップで敗戦してからというものの、青峰くんはよく火神くんとバスケをするようになった。土日は寮に泊まりに来ることがしばしばあった。誠凛高校と桐皇学園は平日でも行き来できないほどの距離ではないから、こうして平日に会うことも珍しくなかった。

僕が火神くんのいる電灯の下に駆け寄ったとき、火神くんの首筋に鬱血の痕が覗くのが見えた。途端、なにか見てはいけないものを見てしまったような気がして目を逸らしてしまった。二人がそういう情事に及んでいることは薄々は勘付いていたが、こうして目の当たりにしたのは初めてだった。無意識ではあったが露骨に視線を避けられ、その理由に気づいた火神くんが申し訳なさそうにしていた。試合ではあれだけ威圧感のあった相手が、まるで反省させられている小さい子供のような表情をしている。

「スミマセン・・・」

僕は謝った。痕を付けたのは僕じゃない。けれど、火神くんを悲しませたのは僕が原因だ。火神くんは一瞬ぽかんとした表情をして、小さく笑った。

「なんでおめーが謝るんだよ」

火神くんの言うとおりだ。火神くんの恋人は青峰くんだ。僕には関係ない。僕には関係ない。これは青峰くんと火神くんの問題だ、と。僕にはそうやって逃げることしかできなかった。そんな自分が情けなくて、恥ずかしくて、

「・・・スミマセン」

虚無な言葉だった。謝罪の意味をなしているかすらわからない。ただ俯いたまま、顔を上げることが出来なかった。そんな僕に火神くんは、ぽんと頭を撫ぜて、「また来るな」と微笑んだ。

「あ、あの・・・これ、使いませんか?」
「へ?」

僕は首に巻いていたマフラーを取った。言った後で、桜色の優しい色合いをした毛糸で編んだものなので、誰がこんなものを、と、断られたらどうしようと思った。暖かさはともかく、鬱血の痕は隠してくれるだろうと考えたのだが、そんなこと本人の前でいう訳にはいかない。僕は必死に頭を巡らせた。

「え、と・・・もう夜遅いし・・・雪降ってるし・・・冷えるから・・・」

「さんきゅ」
さっきよりずっと柔らかく笑った火神くんは、受け取った桜色のマフラーを巻いて、ひらひらと手を振りながら桐皇学園を後にした。火神くんは僕よりずっと身長は高いはずのに、一人寮を後にするその背中はとても小さく見えた。


@こんな桜火もいいよね

2012/09/25(Tue) 01:46 

◆長編プレビュー(氷→火) 

「室ちんはさ、結局火神のことどう思ってんの?」
「どうしたんだい、急に?」

別に・・・と言いながらポテチトップに手を伸ばした。

「ただあの女最近室ちんのことずっと見てるじゃん?すとーかー、っていうの?うざいんだけどさぁ、付き合ってあげればいいじゃんー」
「そうなのかい?全然気が付かなかったよ」
「室ちん、こういうことに関しては嘘ばっかし。要はさぁ、好きな子がいるから、誰に告白されてもそっちに行かないんでしょ?」
「それがタイガ・・・って言いたいのか?」
「だって、室ちんプレゼントとかもらっても一切身に着けようとしないじゃん、でもその
リングは毎日欠かさずつけてるし。兄弟辞めるって言っておきながらさー。つまりはそういうことなんでしょ?」

アツシがポッキーを向けた先にはチェーンに掛けられたシルバーリングが揺れている。何度も捨てようとして、捨てきれなかった兄弟の証が。

「じゃあ、アツシだけには話しておこうか。」

「俺はね、酷く自分本位な人間なんだ。俺は怖かったんだ。俺より強くなったタイガが、俺を超えていくことを。兄として見られるのを、辞めることを。それなら、タイガが言う前に、俺が言ったって同じことだろう?」
「火神ってそんなひどいやつなの?」
「まさか、でも、だからこそ、俺は恐れたんだ」

それは杞憂に終わってしまったけどね、と笑う。

「室ちんって大人だよね。自分を押し殺して、全てを諦めてて、それを隠すためにいっつも笑ってる」
「・・・アツシは鋭いなぁ」

作り笑いには自信があるはずなのに、何故か、上手く笑えた気がしなかった。


@こんな感じで氷火長編書きたい

2012/09/14(Fri) 09:53 

◆書きたいものその2 

氷火での純愛モノ
小説にやられた、公式が最大手過ぎる。しかしこの感動と心の痛みを文章で表したいと思い立ちまして。

氷室さんが高校3年生の夏休みに避暑に秋田にいる氷室さんに会いに行くことがすべての始まり。氷室お兄ちゃんと卒業後の進路について話しあい、氷室さんがアメリカの大学のパンフレットを持ち、海外に進学することも視野に入れていることを聞く。もう子供ではいられないことはわかっている。けれどすべての関係性を壊してしまうことが何よりも怖い火神。
そんな東京―秋田の遠距離恋愛モノ

ただ先送りにされた公式の仲直りとの矛盾がちょっと怖かったりするむむん

2012/09/13(Thu) 01:28 

◆書きたいものその1 

木♀火で霧崎と今吉さん多め


火神大我(♀)
おんなのこ。身長174センチでバストはEカップ。髪は背中が隠れる程度のロングヘア。木吉先輩とお付き合いをしている。基本年上には敬語だが霧崎っこにはタメ口。

木吉鉄平
かがみんを振り回す人その1。かがみんの彼氏さん。他キャラがかがみんを虎視眈々と狙っているのに対し嫉妬したり独占したりはしない。火神は人気者だなーとか思う程度。清く正しいお付き合いをしている。足は怪我してない。誠凛高校2年生の中では一番賢い。模試でも県内一位をとれたりする。

花宮真
模試の成績とバスケットで負けて以来木吉てんぱいを目の敵にしている。腹いせに火神を落とそうとするもなかなか落ちずに余計イライラ。甘いマスクで女の子を惑わせるなんてお手の物。唯一今吉てんぱいに逆らえない。

原一哉
かがみんを振り回す人その2。かがみんを結構本気で狙っているがかがみんは遊ばれてるとしか思ってない。

今吉翔一
かがみんを振り回す人その3。かがみんが可愛くて仕方ない。神出鬼没。模試では全国トップを狙える成績。

キセキなど他キャラ
ほぼミスディレしてる。空気

2012/09/13(Thu) 01:22 

◆俺の妹分がこんなに可愛いなんて周知の事実(氷♀火) 

※145Qを踏まえて見た方が楽しめるやもしれません


俺の弟分であるタイガはとても可愛い。贔屓目を無しにしても可愛いと思う。(実際は妹分なのだが、タイガ曰く「だってそっちの方がかっこいーじゃん」だそうだ)

プライマリースクールの6年生、最高学年となった今、俺のクラスでは年頃相応の子供らしい恋愛話で持ち切りである。女の子は少なからず恋愛話が好きだし、男子の間でもあの子が可愛い、この子が好きだと言う話題も増えだしたような気もする。
ただ厄介なのはクラスメートの視線がタイガにまで及ぶということだ。タイガは11歳という年齢の割に発育が良い。身長も俺より高いし、胸も同年代の子たちに比べたら幾分大きい気もする。その上、出会った当初はベリーショートだった髪を、今では背中まで伸ばしてポニーテールにしている。俺はどっちの髪型でも可愛いと思うが、ゴムで一つにまとめた綺麗な赤い髪を揺らしながらバスケットをするタイガは注目の的だ。しかも薄いタンクトップ一枚にデニムのショートパンツだなんて格好だ、目立たないわけがない。中学生に間違われることは少なくないし、二人で出かけていても、俺がトイレに行ってる隙に高校生だかに声を掛けられていたりする。
タイガはというと見た目とはうってかわって中身は子供のままだから、他人に見られてることなんて気づかないし、告白紛いのことをされても「あ、うん、俺も、」と恋愛感情ではないことが明らかな返事をしている。・・・まぁプロポーズのつもりで渡したリングでさえ気づいてもらえなかったのだから当然かと言われたら当然だ。

「はぁ・・・」
俺は溜息を吐く。仕方ないのだ。こんなにもライバルが多いと溜息の一つ吐きたくもなる。
「どうしたよ?」
隣に座るタイガがホットドック(3時のおやつらしい)を頬張りながら尋ねる。

「いや、相手に気持ちを伝えるのって大変なんだね、って」

タイガは一瞬ポカン、と呆けたが、この手の話題は自分が考えても無駄だと判断したらしく、再びホットドッグを頬張り始めた。

「ん、」
タイガがホットドックの包みを差し出す。見ていると、「やる」、という声が続いた。

「うだうだと考えてもしょうがないだろ」
それ食って元気出せよ、というタイガはやっぱり可愛くて、もう少し鈍感なままのタイガでもいい気がした。

「ありがとう」
「ん、」

寝る子は育つ、食べるなら尚更、という言葉を日本で聞いたことがあるが、タイガの発育の良さはその食事量に相当するものなのかもしれない。俺がタイガより背が高くなってから再度告白したいと思うのだが、さっきのとは別のホットドッグの包みを開くタイガを見る限り、それはもう当分先の話になりそうだ。


(@タイガ>タツヤでも俺は氷火おいしいぜ!)

2011/12/12(Mon) 21:08 

◆144Qのアレ 

※144Qのネタバレ中尉





氷「だめだよアレックス、日本じゃキスは目立つからね」

ア「なんだよつれねーなー」

火「アレックスー!」

ア「お、タイガ。どうしたんだ?」

火「だから寄り道すんなって言ったろ。みんなもう先に行っちまったぞ」

ア「いや偶然タツヤと会ったからちょいと話してたんだ」

火「タツヤ?」

氷「タイガ!久しぶりだね!」

火「ああ、久しぶり・・・(テンション高いな・・・)」

氷「さぁ二人の再会を祝って愛のベーゼを・・・」

火「え・・・」

ア「なんだよずりーぞ!私のは断ったくせに!」

氷「そんなにキスしたいなら俺のチームメイトにしてやればいいじゃないか」

陽泉一同「ゑっ」

ア「私は女と子供にしか興味ない!」

氷「それにどうせアレックスはタイガと済ませたんだろう?なら俺だってタイガとキスしていいじゃないか。」

ア「ああ、そっか」

火「納得すんなよ!それにさっき日本じゃキスは目立つとかなんとか言ってただろ!」

氷「かつての母国の文化を大切にする心を忘れてないだけだよ」

火「下心しか見えねーよ!」

氷「やだなぁタイガ、あくまでも挨拶だよ。それに小さいころは会うたびにキスしてたじゃないか」

火「そんなの時効だ!」

ア「否定はしないんだな」

氷「とりあえずどこか二人っきりになれるところに行こうか」

火「それは確かに本編中の台詞だけれどもこの状況で言ったらどう考えてもやな予感しかしないからやめろよ!」

ア「てか私を置いてけぼりにするな」

火「それにお前んとこの先輩見てみろよ!ぽかーんとしてんじゃねぇか!

陽泉一同「(ぽかーん)ハッ!」

紫「大丈夫だよ室ちん、室ちんがガチホモでも俺の同期似たような奴らばっかだから!」

火「(なんだろうこのフォローになりきれてないフォローは・・・)」


@氷室さんの敵発言からの現実逃避ですが何か←

2011/12/07(Wed) 19:06 

◆昨日の敵は今日のセフr(原火) 

火「あ?」

原「お?」

火「確か・・・霧崎第一高校にいた・・・」(キッ)

原「火神くんでしょ?覚えてる覚えてる」

火「腹に肘入れた相手を忘れたとは言わせねぇぞ」

原「でも君だって俺殴ろうとしたじゃん。おあいこってことで水にながそーよ」

火「俺は殴ってねーよ、おおきく振りかぶっただけだ」

原「でもこの目でちゃんと見たよ?」

火「隠れてんじゃねーか」

原「あ、じゃあお詫びってことでガムあげるよ」(ガサゴソ)

火「ガムひとつで許される問題じゃ・・・」

原「まぁまぁ、これでも俺なりに謝ってるんだから。はい、じゃあ仲直りの印ってことで」

火「ってこれさっきまでテメーが噛んでた奴じゃねーか」

原「絆食いって知らないの?」

火「間接キスよりタチ悪いわ!今取り出した銀紙に包まれてる方寄こせよ!」

原「え、これ俺が食べるために出したんだけど」

火「さっきまで噛んでたろ!」

原「だってかがみんにあげちゃったし・・・」

火「かがみん呼ぶな。いらねーよ!」

原「あ、もしかして口移しであげたほうが良かった?」

火「そーいう問題でもねぇ!」

原「そんなに怒んないでよよ。乳酸菌不足じゃね?」

火「誰だって怒るわ!」

原「ケフィアなら今すぐに準備できるけどどうする?」

火「さっきより悪化してる!」


@原くん可愛くね?原火はナシですかそうですか

2011/11/27(Sun) 22:52 

◆赤は紅より出でて、(赤火) 

鬱?微グロ?注意




気高き獣には崇高なる血肉を、孤高の王には唯一の称号を
深い真紅には、より紅い赤を
僕は赤を探していた
大我に相応しい、大我に見合う赤を
陽炎の赤、花弁の赤、果実の赤、宝玉の赤
僕が美しいと思うものは全て
炎を纏い、花を挿し、果汁を滴らせ、玉石をちりばめた
でも、まだだ
まだ、足りない
大我の赤は、もっと紅い
ねぇ、大我。どうすればいいと思う?
「知らねぇよ」
この状況でまだそんな口がきけたとは
「殺せばいいんじゃねぇの?」
大我は吐き捨てるように言った
僕の口角が吊り上る
頬がにやける
鋏を持つ手の震えが止まらない
ああそうか
なんだ
答えなんて最初から分かっていたじゃないか
大我を初めて見たときから
僕は手に持ったソレを勢いよく振りかざした
刹那、目の前に広がったのは
僕が求めていた血肉の赤だった


@厨二病乙

2011/11/26(Sat) 19:46 

◆身長 

氷室お兄ちゃんの身長がもう暫く明かされる気配がないから妄想してみた

190代(かがみんより上)
→さすがお兄様(^p^)俺得メシウマ状態

189以下(かがみんより下)
→ネタ要因に格下げ

青「えー、ひゃくはちじゅうきゅうー?」

黄「キモーイ!」

青「190センチ以下が許されるのは中学生までだよねー」

黄「キャハハハハー!」

青「っててめーも189しかねーじゃねーか!」

黄「誤差の範囲っス!ギリ許されるとこっス!」


笠「死ね、氏ねじゃなくて死ね」

今「ちょっとケツ貸せや(#^ω^)ピキピキ」

黒「絶対に許さない、絶対にだ」

赤「青峰、黄瀬、お前ら後で屋上」


@陽泉戦楽しみ

2011/11/19(Sat) 15:51 

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