1st story
□あまいお菓子=あまいお前
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ある日の午後
太子はめずらしく仕事をし、妹子はその横で書類をまとめていた。
本来なら身分がまったく違うので同じ部屋で仕事などありえないが、聖徳太子直々の命令(わがまま)で今に至る。
「妹子〜」
「なんですか太子」
「なんか甘いもの…ケーキ食べたい」
「へー、そうですか」
素っ気なく返す妹子。
すると太子はムッとし、
「なんか今すぐ作ってこいよこのお芋ー!!」
「今仕事してんでしょーが!死ねッアホ摂政!!」
「おま、摂政命令だぞコラー!!あと死ねとか言うなッ」
アホはいいんだ…と内心思う妹子。
「聞いてんのかお芋ー!」
命令だ命令だと相変わらず騒ぐ太子。
ウザがりながらも『命令』という言葉に(色んなイミで)弱い妹子は小さくため息をつき、
「わかりましたよ…」
「本当かっ!?」
「今日はムリですが、明日作ってきてあげます。初めて作るので味は保証出来ませんが」
「全然いい!うっひょー!!妹子の愛の手作りー♪」
「あ…っ愛とか言うな!///」
ギャアギャア騒ぎながらもこの日はちゃんと仕事を終わらせ、お互い自分の家に帰った。