屑箱
□口は災いのもと
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「ねぇ……ナマエ…」
『んー?何?今忙しいんだけど』
「……人んちで何やってんのか聞いてもいいかな…?」
俺の彼女は変人だ。
いや…俺だって充分変わり者だし、今日まで生きてきた中で、仕事柄変わり者には幾度となく関わった事があるから多少の免疫はある。
だけど…ナマエは群を抜いていた。
まぁ、そんなとこに興味を持ったりしたわけでもあるんだけど、でも………
『見てわからないの?それとも敢えて聞く??』
「………いや、やっぱり言わなくていいよ」
帰ってきたら、彼女が人んちの大画面でゲームやってるのはどうかと思うよ。
……そのゲームがエロゲー…しかもBLなら尚更。
『いや〜池袋でドタチンたちと会ってね。その時に絵理華からもらったんだ〜』
「だからって俺の家でやる?」
『だって…臨也の家ゲーム機いっぱいあるでしょ。自分の家帰るよりここの方が近かったし…………んと、もうすぐ終わりかなぁ〜♪』
画面上では…当たり前だがちょうど男が男にヤられてる場面で、まぁ見ていて気持ちのいいものじゃない。
ナマエがヘッドホンをしてくれている事が唯一の救いだ。
『ん〜…終わりっと♪』
「…ナマエ、そんなのやってて楽しい?」
『ん?楽しいよ、だって私腐女子だから』
「……自慢気に言わないでくれるかな」
はぁ…どうして俺の周りには変人が多いんだろう。
首なししか愛せない闇医者とかダラーズの創始者とか…名前出すだけでもウザいけどシズちゃんとか。
…もういいや、何言ったってナマエがまともになることなんか有り得ないんだし。
そう諦めて、俺は服を着替えようと上着に手を掛けた。
『………………………』
「………………何見てるの」
『…いや……臨也ってさ…本当白いよね、肌』
ナマエがぼそりと呟いた。
夏でも黒い長袖を着ている俺の肌は焼けることを知らないかのように(病弱的に)白い。
それこそ、ナマエより白いかもしれない。
『…しかも足も腕も細いし…やっぱり臨也はさ………』
「…………………?」
『男に抱かれるべきだよね(´-ω-`)b』
「(ピシッ)……………………………」
『…』
「……………………………」
『……あの…臨也…サン…?』
「…あぁ、そう。そんなに俺に犯されたかったんだ??いいよ、今日は散々虐めてあげようじゃないか」
『ごごごごごめんなさい!!臨也サマ調子乗りましたっ;;』
慌ててナマエが謝る。
…残念だけど、これだけ寛大な心を持った俺でも今のは聞かなかったことには出来ないね。
逃げようとしたナマエの身体を抑えつけてソファーに押し倒す。
「……今日は優しくしてあげられないなぁ」
『い……臨也…サン……;;(ダラダラ)』
「さっきの発言、後悔させてあげるよ」
夜はまだまだこれからだから…
…ね、ナマエ…………?
口は災いのもと
(臨也…ちょ、タンマ…!!)
(待つわけないだろ)
(ごめんって…分かった、訂正するから…!!)
(訂正…?)
(そう、臨也を抱くのは静雄に限定してあげるから!)
(……今夜は絶対寝かせない)
(なんで!?モブ(多数)から静雄(一人)になったんだよ?)
(ちょっと黙ってて)
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とあるデュライベントでのキャストさんの一言からの妄想
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