屑箱

□マイ・フェア・レディ
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もふもふ……


「あの…ナマエ?いい加減止めてもらえませんかねぇ」


『やだ。気持ちいいんだもん』

もふもふ……


「…くすぐったいんですがねぇ」

『やだ。気持ちいいんだもん』


私を腕に抱えてナマエがもふもふと体を触る。

少しばかり心にもない抵抗をしてみても『やだ』の一点張り。

しかしそれにしても…犬の姿は役得ですねぇ。
誰が?えぇ、勿論私がですが。

分かってます?
大人しく抱かれているのは、私の背中にナマエの柔らかい胸gぐふぁ(殴


『へへへへへ変態!!!!!』

「おや、私としたことが…声に出ていましたか」


ナマエがいきなり手を離したため、私は彼女の腕から落ちてしまった。


「酷いですねぇ」


ポンと音と煙を立て、私は犬の姿から人の姿へと変化する。

そして靡いたマントを翻し、背後から彼女を抱きしめた。

ふむ…こうして抱きしめると案内小さいものですねぇ。


『ちょっと、メフィスト…』

「あなたがいけないんだ」


あなたが可愛すぎるのがいけないんです。

そういえば、ナマエは『私のせいじゃないもん』と一言。

恥ずかしがっちゃって。
…まぁ、そこが可愛いんですが。


「ナマエ…」

『…なに?』

「…襲ってもいいですか?」

『っ、ダメに決まってるでしょー!!』

「残念ですが、ナマエに拒否権はないんですよ」

『拒否権ないの!?』


そう、あなたに拒否権はないのですよ。

あなたは私のモノなのだから。
…ねぇ、ナマエ?






マイ・フェア・レディ

(ねぇ、メフィスト。もう一回犬になってよ)
(…犬になったらナマエを好きにしていいですか?)
(……やっぱり止めておきます)

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