屑箱

□禍々しきは食文化
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いつもご飯を作るのは私の役目で、
朝起きて、メフィストがご飯作ってくれてたら…と何度も思ったことがある。

そして今……


「おはようございます!今日は随分ぐっすりと眠っていましたね」

『……っ…っ!!?』


目覚ましをかけたはずなのに鳴った覚えが全くなくて、いつもより2時間も遅くに目を覚ました私は慌ててキッチンに向かって思わず目を見張った。


『か……っ…かっ!?』

「おや?驚いて声も出ませんか」

『か……っ…割烹着!』


メフィストが朝ご飯作ってるだけでもびっくりなのに、割烹着!
割烹着きてる!!



いや、メフィストに割烹着は破壊力有りすぎでしょう!


「今日はナマエがぐっすり寝ていましたからね。私が作っておきましたよ」


テーブルの上にはメフィストが作った料理………と思しきもの達が。

え?…いや…これ…食べるの??

ごくり、生唾を呑む。


「さあさあ、メフィスト特製ゲヘナ風グリーンサラダとホブゴブリンのソテーを召し上がれ!」

『…ホブ、ゴブリン……;;』


グリーンサラダとかレタスとか野菜盛るだけなのになんで紫…?
それにホブゴブリンのソテーって……

確かに私は祓魔師の称号を持つだけのただの人間で彼はゲヘナの人だけども…
食文化はこんなにも違うの!?
いや、でもメフィストって普通に紅茶とか飲むしカップラーメン食べてるよね!!?


「さあ、ナマエのために作ったんですから!」

『……い、いただき…ます…っ』


箸をとり、見た目最悪なそれに手をつける。
そして、恐る恐る口に入れた。








(……っ!!!!!!!!!)
(どうです?)
(メフィスト…今度は教えてあげるから一緒に作ってみようか)




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