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□恋の実
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小さな小瓶にあの子は
恋の実を詰めた

外側はとても酸っぱくて
しかし
内側は甘い木の実でした

「とてもすっぱいの」
そう言って苦笑いするあの子

空っぽの僕の小瓶は
やはり
何もありませんでした


欲しいな
と心の中で僕は叫びました
叫んだところで何も増えません
わかっているのに
なのに分からない僕でした


『大丈夫だよ』
そう君は言ったね
ならね
僕の木の実になってくれないかな

『そうだね、うーん』
そう考え込む君を想像してしまいました


いつかきっとでいいです
僕の小瓶に愛が入りますように
そう僕は願いました
 

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