お題小説
□べたな展開に挑戦する5題(学校恋愛編)
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1.授業中指されて戸惑っていたら助けてくれた(田+花)
太陽は無情にも俺達の体力を奪っていき、視界すら奪おうとする。モモカンが何やら喋っているようだが暑くて何も耳に入らない。
「…だからね!」
「…っあ?」
パンッ、とモモカンが手を叩く音で意識が覚醒する。ダメだな…今ボーッとしてた。
「じゃあこういう事で決定して…花井君!まとめお願い!」
「えっ、あ」
すいませんモモカン、何も聞いてませんでした。
ヤバいこれは自力金剛力の刑か!?
「花井君?」
モモカンの訝しげな声が聞こえる。
ほらヤバいって!
「花井、次の練習試合について」
俺の横辺りからぽつりと聞こえた声。そして呼び戻される記憶。あぁ、確かにモモカンそんな事言ってたなぁ。
「…っと、次の練習試合は○○で行います。中々強敵なので個々注意を怠らないこと!…っでいいっすかね?」
「うん上等!じゃあ皆気合い入れて行くわよー!」
そしてモモカンの合図で解散した。俺は声の主の所へ行った。
「田島!」
「ん?」
「お前だろ?」
「うん。花井、めっちゃ焦ってんだもん。」
「…えと、ありがとな。」
「いいって!自力金剛力めっちゃ痛いしさぁ!」
「お前よく受けてるもんな…」
「何でだろな〜」
「ハハッ、よく言うよ」
すました顔で言う田島に俺は思わず吹き出した。