振り×RPG
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20××年、世界に闇が訪れようとしていた。何世紀も前に封じられた魔王の封印が解かれようとしているらしい▼
しかしまぁ、そこはお約束。こういうときは勇者様の出番だろう!と皆が期待した▼
ここは西浦城。噂によると最初の勇者を輩出した城らしい。
そこに呼ばれたのが西浦村の花井梓。
「という訳でよろしくね!花井君!しっかり頼んだよー」
ぽん、と目の前にいる彼の肩に手を当てると、にっこり微笑む美しい女性。一方手を置かれた方はぶるぶると震えていた。
武者震い?それとも恐怖からくる震え?どれも違う。
「なんっで俺何でスか!?もっと適任者は居たでしょう!?」
どうやら怒りで震えていた用だ。
「お願いっ!花井君にしか出来ないんだって!」
今度はガシッと手を握られる。痛い位に。その上かなり距離が近いため顔は目の前にある。かなりの美人に真剣な瞳で見つめられ花井と呼ばれたおそらく少年の顔が赤くなる。
「う…っ」
「花井君が、ヒーローになるんだよ」
「…っま、いいっすケド!!」
「さっすが花井くん!そうこなくっちゃあ!」
花井は勇者になった!▼
「王女様は無理矢理だよなぁ…」
と手下…いや、執事が呟いた。