番外編
□小噺
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〈師匠と弟子〜タイプ1〜〉
「師匠ー」
「・・・・・」
「師匠ー」
「・・・・・」
「師匠〜〜〜」
「・・・・・・・・」
・・・・・・。
「・・・・・・(ボソッ)パイナップル頭が」
ドスッとフランの帽子(まだカエルではない)に三叉槍が突き刺さった。
「痛いです師匠ー」
「煩いですよ。幻術強化プログラムは終えたんですか?」
「ああ、アレですかー? あれなら・・・・」
フランは事もなげに肩を竦める。
「厭きたんで止めちゃいましたー」
ガコッと今度は三叉槍が頭をどついた。
「ううっ、ドメスティックバイオレンス。絶対シェーナ姉さんに言いつけてやりますー」
ぶーたれるフランに、骸はやれやれと溜息をつく。
「全く、出来の悪い弟子ですね」
「出来の悪い子の方が可愛いって言うじゃないですかー。ミーはかなり可愛がられてますよー。・・・・・誰かさんより可愛いから」
再び槍の先が帽子に突き刺さった。
しかしフランは気にせず、ぽんと手のひらで拳を叩く。
「あ、でも・・・師匠ももしかして出来悪いんですかー? いつも兄さん姉さん達には頭上がんない・・・」
「黙りなさい おチビ」
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