strawberry soda

□Sugar*Day
1ページ/1ページ


ミャ〜ミャ〜

頭上から弱弱しい子猫の鳴声が聞こえてきたの。

「あらあら、そんな大きな林檎の木にどうやって上ったの?」

あたしは木に飛び乗って、子猫ちゃんにお話を聞いたの。

「まぁ…大きなわんちゃんに追いかけられたの?とんだ災難だったわね…。」

木から下りようとしたのは良いけれど…

「…う、どうしよう…下見るんじゃなかったわ…。」

どうしよう、怖くて下りられなくなっちゃった。

「ミィーさん、モリーさんが探してますよー!」

みゃ〜ん!

子猫ちゃんが誰かの声に反応したわ…でも、あの声って…。

「セバスちゃんっ!!」

「…!どうしたんですか?グレルさん。」

「子猫ちゃんを助けようとしたんだけど…その…//」

「ふふ…急に下を見るからですよ、怖くなっちゃったんですね。」

優しく抱っこで下ろしてくれたわ…意外と優しいのね。

「あ…のね、セバスちゃん…ありがとう…//」

「ん?あぁ、ミィーさんの恩人ですからね。」

「あ、あぁね//」

やだわ、勘違いしちゃう所だった…

「お礼に、私と小さなお茶会しませんか?」

「え?本当?嬉しいわ…!」

丸いテーブルを囲んで、アップルティーを飲んだの。

「このアップルティー美味しいわ!」

「日本から取り寄せた紅玉と言う林檎なんですよ。」

「紅玉…ふうん、小さくて可愛いわね。」

「アップルティーやアップルパイには紅玉が一番なんですよ。」

「うん、このアップルパイも、焼き林檎も、タルト・タタンも…美味しいわ!林檎尽くしね♪」

「赤い林檎はグレルさんの色ですから。」

する…と髪に触れるセバスチャン。

ちゅっと一房に口付ける。

「すべらかで柔らかい髪…小鳥みたいですね。」

私は照れ隠しで

美味しいアップルパイをほおばったの。

「あ、ほっぺにお砂糖付いてますよ。」

「へっ?やんっ、どこ?どこ?」

やだもう、恥ずかしいわ!

「ここ。」

ほっぺに付いたお砂糖をぺろんと舐めてキスされたわ!

「そうやっていつも可愛いあなたが大好きですよ。」

にっこり笑った彼に…

ぎゅうと抱き締められて…。

「悪魔でも温かいのね。」

「この感情を戻してくれたのは他でもなくあなたですからね…。」

「私から離れないで…。」

「うん、あなたのそばにいてあげるわ。」

ずっとずっと、いてあげるわ。

貴方がいやって言ってもよ?

ずっとずっと貴方を愛してあげるわ。

貴方があたし無しじゃいられなくなるまで。

ーfinー
 
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ