strawberry soda
□Sugar*Day
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ミャ〜ミャ〜
頭上から弱弱しい子猫の鳴声が聞こえてきたの。
「あらあら、そんな大きな林檎の木にどうやって上ったの?」
あたしは木に飛び乗って、子猫ちゃんにお話を聞いたの。
「まぁ…大きなわんちゃんに追いかけられたの?とんだ災難だったわね…。」
木から下りようとしたのは良いけれど…
「…う、どうしよう…下見るんじゃなかったわ…。」
どうしよう、怖くて下りられなくなっちゃった。
「ミィーさん、モリーさんが探してますよー!」
みゃ〜ん!
子猫ちゃんが誰かの声に反応したわ…でも、あの声って…。
「セバスちゃんっ!!」
「…!どうしたんですか?グレルさん。」
「子猫ちゃんを助けようとしたんだけど…その…//」
「ふふ…急に下を見るからですよ、怖くなっちゃったんですね。」
優しく抱っこで下ろしてくれたわ…意外と優しいのね。
「あ…のね、セバスちゃん…ありがとう…//」
「ん?あぁ、ミィーさんの恩人ですからね。」
「あ、あぁね//」
やだわ、勘違いしちゃう所だった…
「お礼に、私と小さなお茶会しませんか?」
「え?本当?嬉しいわ…!」
丸いテーブルを囲んで、アップルティーを飲んだの。
「このアップルティー美味しいわ!」
「日本から取り寄せた紅玉と言う林檎なんですよ。」
「紅玉…ふうん、小さくて可愛いわね。」
「アップルティーやアップルパイには紅玉が一番なんですよ。」
「うん、このアップルパイも、焼き林檎も、タルト・タタンも…美味しいわ!林檎尽くしね♪」
「赤い林檎はグレルさんの色ですから。」
する…と髪に触れるセバスチャン。
ちゅっと一房に口付ける。
「すべらかで柔らかい髪…小鳥みたいですね。」
私は照れ隠しで
美味しいアップルパイをほおばったの。
「あ、ほっぺにお砂糖付いてますよ。」
「へっ?やんっ、どこ?どこ?」
やだもう、恥ずかしいわ!
「ここ。」
ほっぺに付いたお砂糖をぺろんと舐めてキスされたわ!
「そうやっていつも可愛いあなたが大好きですよ。」
にっこり笑った彼に…
ぎゅうと抱き締められて…。
「悪魔でも温かいのね。」
「この感情を戻してくれたのは他でもなくあなたですからね…。」
「私から離れないで…。」
「うん、あなたのそばにいてあげるわ。」
ずっとずっと、いてあげるわ。
貴方がいやって言ってもよ?
ずっとずっと貴方を愛してあげるわ。
貴方があたし無しじゃいられなくなるまで。
ーfinー