strawberry soda
□花びらリップに想いを乗せて
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「付いた!ここにシートを敷こうか。」
1.5人分のスペースしかない狭くて暖かいツイードのシートに身を寄せあって座るの。
「冬でもココは綺麗だね。」
「冬しかみれない花も綺麗なものね。」
「うん、あの花とかグレルちゃんの髪に挿したらきっと映えるだろうなぁ…。」
ホカホカ湯気を出す紅茶をスッと含む彼。
紅茶で濡れた唇に噛み付いてしまいたい位セクシーなの。
…困っちゃう//
「紅茶…どうかしら?」
「美味しいよ。
だいぶ上達したね…香はまだまだだけど、優しい味がするよ。」
何時もとちがう、フワッと爽やかな笑顔で微笑む彼。
「ありがとう…。」
微笑まれて、ぽっと赤くなった頬を冬の所為にしてみるけど…やっぱりダメ。
だって、あたし彼が大好きなんですもの。
「あのね…あたし…。」
「小生もだよ。」
「え?」
「小生もグレルちゃんが大好きだよ。」
…本当?
「…夢じゃないのよね?」
「夢じゃないよ。」
びょろーんとあたしのほっぺを無遠慮に引っ張るアンダーテイカー。
「ひゃう、ひっちゃーい!」
「流石若い肌だね〜ぇ♪よく伸びるよぉ♪」
「もぉーっ!!自分のほっぺでやんなさいよぉー!」
ぷんぷん頬を膨らますあたしの突き出した唇に…
ちゅっVv
アンダーテイカーのバードキスが降りたの。
「アンダーテイカー…//」
「奪っちゃった〜♪」
「何をよぅ…確かにファーストキスだけどお…。」
「何って、グレルちゃんの花びらリップをさぁ〜Vvどーんなに清楚な花も、すっごーく綺麗なルージュだって叶わない、あまいあまぁ〜い…唇をさVv」
スッと頬に冷たい手が添えられて。
「…んっ//」
念願の大人のキス。
愛してるの言葉は、熱いキスと甘い紅茶の中にとけ込んだの。
花びらリップは想いを越えて…
妖精に生まれ変わって飛んで行くんだわ…。
愛しい愛しい彼の元へ…
ーfinー