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□どうもお騒がせしちゃいます☆
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バレンタインと言えば、好きな人にチョコを渡し思いを告げる…。
『にゃほほっ☆ええねぇ!BL大好きぃ☆』
奇声を上げ、にょへにょへと笑いながら、ある事務所が入るビルの前に舞い降りる作者。
『けへへっ☆ゴドナルCPアンケート小話を初めませう!
ちなみに今回は…』
キョロキョロと辺りを見渡す。
『にゃほほっ☆一人なんだじぇ☆大暴れしてやるぅ…アダッ!』
『誰がお前を一人で行かせるか馬鹿女。それともクイーン姉さんとでも呼んでやろうか?』
『げっ…なんでお主が居るねん!
この話しはゴドナルCPの話しなんだから帰えれ』
『そりゃぁJOKERの昔の姿は可愛いだろうなぁっと…』
『ダメだこりゃぁ…。なら大人しく頼むよKINGたん☆
お前極悪非道な変態の役ねっ!』
『はぁ?ふざけっ』
『ならけえれ!邪魔やし帰ってくれたまえよ!』
『ちっ…今回だけだからな!』
『にょほっ☆なら変態なKING君よ…』
『あぁ?』
『そのデジカメ置いてけや!』
唸るKINGを放って、私…しょうがない。
クイーンは目的の場所へと足を進める。
ルンルンとスキップしながら、緩む唇を抑えつつ鼻歌を口ずさむ。
『ゴドーさんにナルナルは食べれてぇ〜♪イチャイチャぁラブラブ〜♪もへへっ〜ふにゃにゃあ』
『馬鹿かお前は、JOKERを喰うのは俺だ。すなわちJOKERの過去は俺の物だ!』
クイーンはピタリと立ち止まり振り返ると、心底迷惑そうな顔をしてKINGを見つめた。
『本当に心から願う…。まぢ帰れ!』
クイーンの眉間にはシワが刻まれる。
目付きは険しくKINGを睨みつける瞳は、虫けらを見る様に蔑視している。
『ぐっ…すみません。』
『なら静かにしてろボケッ!』
吐き捨てる様にクイーンは言うとスキップを再開され、鼻歌をまたまた口ずさむ。
『〜♪ゴドナルCP〜アンケートちゅ♪
第3位〜おめでたうぃっ♪』
『えっ…?前フリにこんなにページ使うわけ…?』
『それでは初めませうっ〜♪
(KINGの登場は此処まで)
お疲れぇ〜♪』
『マジかよ!何て日だっ!』
《どうもお騒がせしちゃいます☆》
* バレンタイン
僕は女の子が多く集まるデパートのチョコレート売り場に居た。
スッゴく不本意だが、裏の所長と豪語する真宵ちゃんにパシラれ、今この場に居る。
普通に考えて僕は浮いた存在。
そりゃぁそうだ!
バレンタイン前日のチョコレート売り場に、某有名チョコレートを買う為並んでるのだから。
後ろを見ても前を見ても、女子・女子、女子だらけ…。
男の並ぶ姿など無く、僕がっくりと肩を落とし気になる視線を無視しながら並び続けるのだった。
漸く順が回ってくるまで後少し。
あぁこの恥ずかしい生き地獄から解放されると、安堵した時だった。
『本日の発売数は終了致しました。
お並びのお客様申し訳ありませんが、またお越し下さいませ』
そう言い切る店員さんは、困った様に笑うと最後にチョコを買った客に紙袋を6つ?いやそれ以上手渡していた。
その客の後ろにはお付きの人だろうか?
長い黒髪を束ねる男が女性に近づくと次々と紙袋を受け取り2人は立ち去って行く。
それより僕の苦労は水の泡?
仕方なく真宵ちゃんに連絡をすれば、ブーブーと文句を言いながら、次の店に行く様に指示される。
あのさ僕一応弁護士なんだけど…。
パシリじゃないよ?
そう真宵ちゃんに言えば。
『大丈夫大丈夫!仕事は無いし成歩堂君ヒマでしょ?!
そこから次のお店近いから行ってきてぇ!お願いねぇ』
言い返す間もなくガシャリと受話器は置かれ、僕は携帯を胸元にしまう。
「自由過ぎるぞ裏の所長…!絶対にわざと仕事入れなかったな…」
けれど実際は暇な訳で、僕はトボトボと歩きながら次の店を目指した。