記念本棚
□永遠の誓い
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荒れ果てたスラムの街で俺は彼女と
出会った。
スラムには似つかない格好をして俺を見つめていたのだった。
「おにぃちゃんの髪・・きれぃだね
お月様と同じ色。
あっ目もきれぃ!!」
ふわっと笑い俺を綺麗だと言う少女
「おれ・・じゃなくて
わたしは・・ルフィ・・。
おにぃちゃんの名前聞いてもいい?」
「・・サンジ・・・」
ぶっきらぼうに答える
何普通に答えちゃってるわけ俺?
この街で名前など必要ない。
「そっか・・サンジ・・サンジ!
ありがとう。この街に来て初めて私の友達だ。」
久しぶりに呼ばれた自分の名前を何度も何度も口にする、不思議な少女ルフィ。
「じゃぁ・・俺はもう行くからな。
お前も気を付けて帰れよ。」
ルフィは大きく頷くと走って、俺の前から消えていく。
「あ〜ぁ調子狂うな・・
女でも抱きに行くか。」
髪をかき上げ、煙草に火を付ける。
「初めてだな・・誰かに綺麗って言われたの・・しかもあんなお子ちゃまにね・・
くくっ・・あ〜ぁホント調子狂うわ。」
今日出会った不思議な少女ルフィ。
この少女がサンジの運命を変えるのはまだもう少し先のお話。