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□俺の師匠(初恋編)
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俺は師匠が目覚める前に、毎日森の奥にある湖の近くで鍛錬をする。
師匠と共に色々な国を巡り、イノセンスの適合者を探す旅。
今いる国を師匠は気に入ったらしく、もう3ヶ月ほど滞在していた。
「・・1・・2・・3!1・・2・・3!」
息を切らしながら愛刀で素振りをする。
最近やっと出来上がった俺の武器。
「1・・2・・!!」
太陽の日が昇りはじめ辺りは次第に明るくなる。
「ふぅ〜そろそろ切り上げるか。」
鍛錬を切り上げ、師匠と暮らす家に走って戻る。
街も太陽と一緒に目覚めだす。
家に戻る途中、いつものように商売人達が俺に声をかけてくる。
「おっ!!坊主朝から元気だな。良かったらこのパン持っていきな。」
「っ・・どうも・・です」
「はははっ・・だいぶ挨拶が出来るようになったな。よしおまけに牛乳も持っていきな」
神田の頭を力いっぱいに撫でながら店主は奥に入り、牛乳を取りにいく。
神田は溜息を吐きたくなる。
まず師匠に教えられた事。
それは挨拶と、愛想の振りかたをみっちりと叩きこまれたのだ。