本棚 1
□愛してると言わないで
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この世界は僕から大切な人を奪っていく。
僕が捨て子だから?
この腕の傷が醜くいから?
髪が白いから?
優しかった義父を僕は大好きだった
この醜くい腕も白い髪も全て愛してくれた。
『アレン愛してるよ
ずっと…』
そう言い残し父は死んだ。
父が死にただ呆然と墓の前に座りこんだ僕に声をかけてきた人がいた。
真っ赤な髪で変な仮面をつけた人だった。
今思えばあの人もこんな僕を一人の人間として見てくれていたと気づく。
でもその人も僕を庇い殺されてしまった。
『生きろ…アレン…
それなりに愛してたぞお前の事』
ねぇなんでかな?
僕はこの世界には必要がないのかな?
なら僕は一人で進んでいく。
僕は誰も愛さない
もう愛してるなんて言わせない。
だってその言葉がこんなにも辛く悲しいと気づいてしまったから。
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