本棚 2

□勘違い
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『中嶋さんの馬鹿ぁーーーー!うわーん!』

放課後の校内に学園MVPの叫び声&泣き声が学校中に響き渡った

啓太のお兄ちゃん事、和希のいるサーバー棟にも届くくらいだ。

生徒会長の仕事を放棄し逃走している王様や、ハニーを探し回る成瀬、会計部の女王様こと西園寺や中嶋から女王様の奴隷と呼ばれる七条にも届いた。

「おや郁?今伊藤君の声がしませんでしたか?」

っと空になった西園寺のカップに紅茶を注ぎ話かける。

「あぁ。確かに啓太の声だったな」

西園寺は優雅に紅茶のカップを手にとり紅茶をすする

「どうしたんでしょうね?
僕はなんだか心配ですよ、あの意地悪な生徒会副会長にでもイジメられていないか。
本当に伊藤君は可哀相ですね・・

まったく副会長には困っちゃいますね
〜。いっその事怪我でもしてくれたら素敵だと思いませんか郁?」

なんて黒い笑顔で西園寺に同意を求める七条に西園寺は『は〜っ』っと溜息を出したいのをこらえた。
西園寺はこの胡散臭いと言われている幼馴染が初めて西園寺以外に人に興味を持った相手が啓太だと知っていた。

だが啓太は中嶋を選んだ、生徒会と会計部を掛け持ちしていた啓太は正式に生徒会役員となり、会計部には顔を出さなくなっていた。
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