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□俺の師匠〜別れと新たなる出会い編〜
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つい最近、神田は師匠であるアレンに恋をしたのを自覚した。

最初はただの憧れる存在だったアレン、でも神田は昔の記憶を少しずつ思い出すたびに、憧れとは違う感情が芽生えたのだ。


アレンの居ない生活を思い浮かべれば、胸は苦しく締め付けられ悲しくなる。

そしてアレンとの未来を想像すると嬉しいくなる己の心。

ある日アレンの寝顔を見ていて、可愛いと思う自分に神田は自覚する。


『あぁ…これが好きって事なんだ…。』


認めてしまえば、楽になる。


『師匠…好きだ。』


眠っているアレンを起こさないよう、小さく呟いた神田。


いつまでも側に居続けたい、そう心に決めた神田に悲しい現実が襲うのだった。



修行を切り上げ、家に入ると俺の見知らぬ女がアレンと話しをしていた。


「師匠帰りました。」


真剣な顔つきのアレンの姿。

「んっ…?あぁ…神田お帰りなさい。」


返事は返ってきたものの、表情は今だ真剣なままだ。


「師匠、茶でも入れるか?」


そうアレンに問えば。

「そうですね、リナリー少しお茶にしましょう。」

「えぇ、そうね。」


二人は話しを止めると、表情は少しだけ緩くなった。


手早く来客用のカップを取り出し、三人分の紅茶を用意した神田は、お茶菓子と共に二人の前に置く。


「へぇー。アレン君のお弟子さんは気が利くのね。
初めましてだね?神田君でしょ。

話しはアレン君から聞いてるわ。」


「…神田です。」


相変わらず挨拶の苦手な神田。

そんな神田の姿を見ていたアレンはすかさず注意する。


「神田…。挨拶はしっかりとって何度言ったら分かるのかな?
まぁ今回は僕の友達だから許しますけど、次は容赦しませんよ…。」

そう言って黒い笑顔のアレンに、神田は渋々頷いた。
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