青エク

□うっかり
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帰る時間帯が被り柔兄と一緒に帰路に急いでると俺のお腹がグーとデカイ音を出したので恥ずかしくなりそっぽを向いた。

「ぷっ…そっちそんな腹減る程忙しかったんか?」
「…倉の掃除頼まれてずっとやっててん。」
「そうか…はばかりさん。多分冷蔵庫の中になんか入ってるやろ?早う帰ろうか金造」


***



家に着き乱暴に靴を脱ぎ台所に急ごうとすると柔兄が腕を引っ張り靴ちゃんと並べやと目が笑ってない笑顔で告げられしぶしぶ靴を綺麗に並べ台所に行き冷蔵庫を開けると、腹の足しになるものが一切無くてへこむ。


「何もないな…おかん買出しにでも行ったんやろな居間に居らんかったし…おっ!これなら少しは腹の足しになるんちゃうか?」
「んーどれ?」


柔兄の手のひらに小さなチロルチョコぐらいの固形物が乗っており俺は目を煌かせた。



「やった!柔兄よく見っけたな食べてえぇか」
「俺はお腹空いてへんし食べや」
「おん…おおきに」


やっとまともな食べ物が出てきてニコニコでそれを食べる金造を眺めてると急にぐえっと苦しみだした。


「ちょっ…金造どうしたんや?」


背中をぽんぽんと擦り様子を伺うと、この世の終わりかと言うくらいの絶望した顔をしこれチョコやないと床にパタリと座りのの字を書いて落ち込みだした。



「へ?チョコやなかったら何やったんや」
「――コンソメスープの固形の奴」
「………ぶふっ」
「笑う所やないで柔兄!!こっちは真剣に」
「悪かった悪かった。なら侘びに兄ちゃんが何か買ってくるからそれで許してや」


金造の好きな物をズラーと思い付くだけ言うと機嫌が直ったのか許すわとぼそりと呟いたので俺は財布を持ち金造に買う物リストを思い浮かべながら今度から油性でコンソメスープてしっかり書かないとあかんなぁとのんびりと考えた。


End




あとがき
ちょっと金造を子供っぽくしすぎました(笑)
コンソメスープの固形物とチョコ間違えたりしません?……私だけだったらどうしよう(汗)ではここまで読んで下さり有難う御座いました

2011/10/3


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