青エク

□こんな落書きなら許してくれる?
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「坊〜〜」

後ろの席から泣きそうな声が聞こえ振り向くと、志摩にさっきの授業寝とったからノートみせて?と気持ち悪いほど目を潤ませて上目遣いで言ってきよった。

「……ったく綺麗に使わんかったら承知せんぞ」
「おおきに坊!!」

ノートを貸し体を前に戻すと、後ろから字綺麗やら色分けしとって分かりやすいわなどの小言がちょくちょく聞こえこいつはちょっとの間でも黙らんのかと呆れ無意識にため息をつく。

もう少しで休み時間が終る時間になり、ポンポンと肩を叩かれ振り向くと志摩が書き終わったらしくノートおおきにと手渡され受け取り、渡す前には綺麗だった筈なのに右下に下手な漫画が描かれてあり志摩に怒鳴ろうと振り向くと、まぁ見てから文句言って下さいよって言われたので怒りのあまり震える手を何とか落ち着かせ見てみると、プラカードを持ってるキャラクターが居て『坊』と書かれており、なんで俺の名前が?と気になりページをめくっていくと…

『坊』『大』『好』『き』『や』『!』『返』『事』『待』『っ』『と』『り』『ま』『す』
と書かれてあり一瞬で顔が熱くなってしまった。

(へっ返事って…これ今いわなあかんのか////)

余りの事に気が動転して一人であーでもないこーでもないと考え

(そうやさっきの志摩みたいにしたらえぇんや)
と頷き志摩よりも下手な絵を描き、目なんて合わせれる余裕がなく前向いたまま手だけでノートを置き、俺は机に突っ伏した。

授業開始のチャイムが鳴ったと同時に志摩のよっしゃーーーと言う叫びを聞き、心臓のバクバクする音のせいで寝ることも出来ずにカバンからミュージックプレイヤーを出し音楽を聴きながら、生まれて初めて授業をサボった。

(あのノートもう恥ずかしゅうて使えんわ///)

End(2011/7/12)


あとがき
書いてから思い出したけど坊って絵上手いんでしたね。
すっかり頭から抜けてました。
まぁこのままにしておきますけどね(おぃ)
ではここまで読んで下さり有難う御座いました


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