青エク

□蝉
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朝早くから廉造と子猫丸と坊は蝉を取りに行くと言い家から飛び出して行った。

「あいつら元気やな〜。さて俺は夏休みの宿題でもしとくか」

本当は三人と一緒に遊んでやりたかったが宿題の量がバカにならない量なので泣く泣く諦めた。
これは中々長引きそうだ…



元気な三人が居ないだけで部屋がとても静かだ。
いつも賑やかだからこう静かだと落ち着かない…


「…あかんなぁ。宿題ちっとも進まんわ。ちょっと今からでも俺もまぜて貰おうか」

そんな遠くには行ってないだろとめぼしい所まで走って行くと案の定居た。


「お〜い!!やっぱ俺もまぜてくれや」
「あっ柔兄良いところに来た。あんなぁ蝉高いところにおって取れへんねん。取ってや」

廉造が子猫丸を肩車し網で必死で取ろうとしてるが蝉は遥か上に居て小さい子らにはとても取れない場所に居た。

「おっしゃ。俺に任せとき!!よ〜〜〜く見とくんやで」


***
「…………柔兄ちょっと蝉取りすぎちゃうか?」
「やっぱそうか?」

頼られるとどうも張り切ってしまってついつい居る分だけ捕まえたら虫籠は満杯になった。
金造は気持ち良く寝てたのを蝉の大合唱で起こされ幾分不機嫌みたいだ。

「え〜柔兄木にすいすい登ってカッコ良かったで」
「金造そない怒らんといてや…俺らの為にやってくれただけやねん」
「そうですよ」

三人に交互に責められ金造は困り果て頭をかいた。

「あ〜〜〜分かった分かったよ。けどちょっと数減らしましょね。柔兄えぇやろ?」
「おう」

その後二人で蝉を逃がそうとし虫籠の出口に蝉がぎゅうぎゅうに密集してる光景を間近くで見た三人は余りの気持ち悪さに大泣きした。

「はっはっは!やっぱり我が家は賑やかが一番やな」
「いやいやアホな事言ってんと泣き止ますん手伝えよ」

End(2011/7/25)



あとがき
書いてたら京都弁がどっかいってもうた(笑)
これやったらただの関西弁やな
廉造の虫嫌いは柔兄のせいやったらえぇなとおもったらいつのまにか書いてました。
ではここまで読んで下さり有難う御座いました


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