青エク
□誓い
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俺と坊がまだ小学三年の時の出来事。
あの日は確か学校のグラウンドで遊び過ぎてちょっと帰るのが遅くなっていつもは使わない近道を通った時の事だ。
「…なぁ志摩この近道って今日学校で言うてた変な人が出るて場所ちゃうかったか?」
「せやけど急いで帰らんと怒られますし」
「……せやな。分かったわ」
手を繋ぎ回りを見渡しながら慎重に進むが学校が言ってた不審者は見当たらなかった。
二人はほっと胸を撫で下ろし警戒をほどき、角を曲がった所でそれは甘かったと思い知る。
壁に凭れて変に笑み浮かべている男が立っている。
それは学校で言っていた特徴と一致していた。
早く逃げなきゃと思うが足が動かずブルブルと震える。
だが横に居た坊は震える手で咄嗟に俺の後ろに隠した。
「君たちカワイイね?抵抗しなかったら怪我させないしじっとしててね」
その男は近付いてきて俺の顔を汗でベタついた手で撫でた。余りの気持ち悪さに咄嗟にその男の手を叩いてしまった。
「あっ…」
「………俺抵抗するなって言ったよね?言っただろ!!!!」
その男は拳をつくり俺は殴られると目を瞑ると後ろに居た坊が俺を突飛ばしかわりに殴られてしまった。
「っ…いてぇ」
「坊!!!!」
衝撃に後ろに倒れた坊の顔を見ると右頬が赤く腫れて鼻血まで出ていた。
俺はそれを見ると頭にかぁと血が上り近くにあった大きめの石をその男投げつけ怯んでる間に坊の手を掴み逃げた。
必死に走って走って姿が見えなくなった所でやっと足を止めた。
「はぁはぁここまで来たらもう大丈夫ですやろ」
「はぁ…せやな」
「あっ!坊ちょっと手拭い濡らしてくるんで待っといて下さい」
近くにあった川に志摩は手拭いを濡らしていた。
「これで頬冷やして下さいね。鼻血は…もう止まってますね」
「…おおきに」
二人で腰掛けてるといきなり志摩に抱き着かれた。
「ちょ…なんっ」
「坊……何で俺なんて庇ったん?俺は坊を守るために存在してるんですよ?」
「………俺のせいで傷付くん見たくなかっただけや。お前は大切な仲間やからな」
痛々しい顔で笑う坊…けど目にはうっすら涙が浮かんでいた。本当は怖かった筈なんに…
俺は強く坊を抱き締め二度と坊を泣かせはしないと誓った。
あんな奴の為にそない綺麗な涙流さないで…例え流すとしたら俺の為だけに…してくださいね
End
あとがき
いとう丸さんのリクエストで書いてみました。ホンマは悪魔とかのがえぇんかなて思ったけどあえて不審者にしてみた(笑)にしても小学三年にしては良く喋るしませてるなぁ…。
家帰った後柔兄に志摩凄まじく怒られそうだ。
もしイメージしてたんと違いましたら遠慮なくまたリクエストして良いですからね。いとう丸さんだけお持ち帰りokです。
ではここまで読んで下さり有り難うございました
2011/8/15