青エク

□たちの悪い蚊
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毎朝の日課のジョギングから帰ってきた勝呂は風呂に直行しべたつく体をさっぱりし、腰にタオルを巻き歯を磨いてると鏡に写った自分の首が赤く腫れていた。

(ん?なんやこれ…蚊にでも刺されたんやろか)


その日は特に気にせず1日を過ごしたが何日も立て続けにあり流石に奇妙に思い子猫丸に相談しに子猫丸の部屋に向かった。
一通り内容を話たが、子猫丸も分からないみたいだ。


「何でしょうね?坊は綺麗好きやしダニとか居らんやろし…だとしたら蚊しかいませんよね。蚊取り線香余ってるんで使いはります?」
「…おおきに。早速今日から使わして貰うわ」


蚊取り線香を受け取り帰ろうとするとドアが開き志摩と鉢合わせた。

「あっすまん」
「いえ俺の方も坊が居るてしらんと乱暴に開けてもうたしすみません。所で蚊取り線香なんて持ってどうしたんです?」
「いや…それがな…」


志摩にも同じ事を話、志摩は偉い蚊に好かれてはるねぇと笑いだした。
笑い事ちゃうわと言いながら今度こそ部屋を出る為にドアノブを掴むと志摩が効果あればえぇですねと手を軽く振った。人事やと思ってと腹がたちながらも今日からやっとこの悩みとおさらば出ると内心嬉しかった。


夜になり、子猫丸に貰った蚊取り線香をつけ眠りについた。

***

寝静まった数時間後近付く影がある。

ガチャ


「坊はもう寝たやろか?」


ベッドに近付くとスゥスゥと規則正しい寝息が聞こえ完全に寝てると安心する。

「気持ち良さそうに寝とるなぁ。ふふっ坊の寝顔は癒しやわ…。
あっ寝顔みとる場合ちゃう!さっさと出ていかな。えーと坊の相室の人も寝てはると」

ちゃんと寝てるか顔に手をかざし反応が無いことに安心し、坊の首元に口を近づける。

チュッと軽いリップ音が部屋に響く。

(坊…日頃頭を悩ましてる蚊が俺やて絶対思わないやろなぁ。蚊取り線香なんて人間の俺に効果あらへんし。
……暫くは俺のお遊びに付き合って下さいね?)

明日も坊の困ってる顔が見れると思うとゾクゾクする。
我ながら変な趣味だが辞められない

(にしてもいつもドア空いてるなんて無用心やわ。蚊取り線香置くよりドア閉めてた方が効果あったかもね坊?
まぁ…けど柔兄にいざと言う時の為にピッキング教えてもうてたしどっちみち一緒か)

クスクス笑いながら蚊取り線香の火を消し、坊の唇にキスしお休みなさいと言い残し部屋を出た。




勝呂の悩みはまだまだ暫く解決しなさそうだ。


End


あとがき

俺はそんな時の為にピッキング教えたんとちゃう(BY柔兄)って声が聞こえそう(聞こえねぇよW)
管理人は坊が愛しすぎて愛しすぎて苛めたい病を発症しました。
これは難病ですよね…

ではここまで読んで下さり有難う御座いました。


2011/8/18


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