【 お そ 松 さ ん 】
□短編 バレンタイン編
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お「男のプライドって重要だよなぁ」
ト「日頃の行い? これだよねぇ……でもわざとらしいのも嫌われちゃうしさ」
一「…優しさにつけ込むってのは、意外と行けると思う」
十「え! 女のコじゃなくてもいいの?」
ト「一緒に暮らしてる限り…ていうか、僕たちに関しては深すぎる関係っていうか?」
一「…むしろ流れ的に渡されるでしょ」
お「ここはやっぱり長男の俺が選ばれるよなぁ」
ト「ないなーい、どこから来る自信?」
十「僕は! 僕はあるかな?」
一「…どうだろうね。可能性はなくもないんじゃない」
チ「さっきから何の話?」
お「はっ? お前またライジングしてるな、チョロ松。どうせ分かった上でその意味も無い雑誌読みながらがっつり聞き耳立ててただろ」
ト「だっさ!! チョロ松兄さんが一番可能性ないよね!!」
チ「うるさいなっ! だから何の話だよ!?」
一「…この時期になったら毎年言い争ってたでしょ。分かんないの?」
十「僕はねーぇ、聖澤庄之助の形がいいなあ」
ト「まさか等身大とか言わないよね」
お「馬鹿だなー。そこは本人特製だろ」
ト「何それ?」
お「私をまるごと頂いてってこと」
一「…悪くないね」
お「よくある私がプレゼント♪」
十「それ美味しいのかな!」
お「そりゃ美味しく頂くに決まってんだろー」
ト「もーう本っ当にスケベだよね、おそ松兄さん」
チ「………………意味分かんないんだけど」
お「はーあ? どんだけ鈍いんだよお前。鈍ちんなチョロ松ちゃんに問題でーす。いま2月です! 2月といえば何!」
チ「………はっ?」
ト「もう面倒臭い! 自分はプライドありません、理性あります、カッコつけてませんーみたいな態度いいから! ……大体読んでる雑誌、求人誌じゃないのバレてるからね」
チ「なッ……!? ち、違うよコレは!! たまたま読んでただけ!」
十「一松兄さん、見て見て! 女のコはどんな男に渡すかだって!」
一「…へーぇ、こういうの見て参考にするんだ」
チ「別に参考にしてないから!!」
お「つっても女のコじゃないけどなー」
ト「……いつも悔しい思いしてたよねぇ。一つも貰えず僕らは過ごしてきたよ」
お「でもま、今年は家政婦がいるし!」
ト「それも煮詰まった深い仲だし?」
一「…期待しないわけがない」
チ「お前ら馬鹿じゃないの………」
十「早く食べたい!! チョコレート!!」
───
カ「ハニー、何をしているんだ?」
『わっ!? バカ!! いま入ってくんなよッ……!』
カ「……………………?」
『…………何だよ、二階にいるんじゃなかったのかよ』
カ「正確には屋根の上でサンシャインを浴びていた。あまりの俺の神々しさに太陽は怯えて顔も出さなくてな」
『意味分かんない…………もう、ビックリさせようと思ったのに……』
カ「……これは……………もしかしなくても、チョコレートか?」
『そうだよ!! ……本当は、そんなつもりなかったけど………やっぱりその…こ、恋人だし………渡した方が、カラ松君も喜ぶのかなって…思って………』
カ「………………」
『驚かせたくて、こっそり作ってたんだよ………』
カ「嬉しいぞ、ハニー………どこまでも可愛い奴だな」
『ったくよー………台無しじゃんか。ホワイトチョコで凝ったもの作ろうと思ってたのに…』
カ「気にする必要はないぞ? むしろ一緒に作ればいい」
『何それ、チョコレート一緒に作るカップルとか初めて聞いたんだけど……』
カ「他の誰にも出来ないことをしたいじゃないか。どれ…俺も作るとするか」
『えっ! 良いって! それに今俺が作ってんの!!』
カ「遠慮するな、俺は意外と料理が上手いんだぞ?」
『そうなの? ……って、本当に良いって!』
カ「全くハニーは恥ずかしがり屋だな……」
『え? ──うわ、っ………!?』
カ「…………………あ」
『……うぇ〜っ………何するんだよ、カラ松君!!』
カ「いや、俺は何もしていないぞ。ハニーが無理やりボウルを奪ったりするから…」
『……もう、本当に台無しだよッ! 全身チョコまみれなんだけど! 普通ボウルひっくり返したりするか!?』
カ「だからお前が無理やり引っ張るから、そんな全身にチョコレートを浴びるハメになったんだろう」
『俺の所為かよ!? うぅ〜っ……匂いが甘ったるい………』
カ「──それにしても…………」
『ッ…………何だよ……!』
カ「なかなか卑猥な姿だな、ハニー」
『はあッ!?』
カ「それに……ホワイトチョコというのがまた………わざとか?」
『なッ……!? へ、変態!! そんな訳ないだろっ……!』
カ「まるで俺が汚したみたいだな……かなり画になる」
『ちょッ……カ、カラ松くん…そんな変な性癖持ってないだろっ……何言ってんだよ馬鹿…』
カ「……予想以上にクると思ってな」
『離せって……俺、着替えてくるからッ……』
カ「このままでいい」
『はっ………!?』
カ「このまま頂くと言っているんだ」
『何、言って…………ひゃ、ッ!』
カ「ほら………こうして肌に滑らせたら、もっとヤらしくなる」
『い、いや……待てって……! 服捲るなよっ…! これ以上やると本当に気持ち悪いって!!』
カ「そんな事を言いながら……未知な経験にハニーの心は期待に溢れているな。こんなにドキドキさせて…」
『ふ、不可抗力だよ……ッ! ちょっと、やめっ……ん、やだ…っ……カラ松くん……!』
カ「何だ? せっかく作ってくれたチョコレートを頂いているんだ、邪魔をするな」
『まだ作ってないってば……! 溶かしただけでッ………あっ……ゃ、やめろって……なに擦り付けてんだよ!』
カ「こうして身体全体に馴染ませて……ハニーごと頂くのさ」
『ひッ……ぃや…っ、本当にやだ……! やめろよっ!』
カ「素直じゃないな……」
『ッ………ひあ…!』
カ「ほら、気持ちがいいだろう? チョコレートも混ざってとても甘い…」
『やぁッ……ん…っ…やだ、これぇ…ッ!』
カ「ハニーの乳首は敏感だな。直ぐに尖って舐めやすくなる」
『んぁあッ……!』
カ「チョコレートに塗れても、見つけるのが早い…」
『やぁんっ……はあ……ッ、ん…』
カ「お前も舐めるか、甘いぞ…」
『んっ、は……あふッ……ぅ、んんっ…はぁ、あ……』
カ「そんなに俺の指が美味いのか?」
『んんッ…! ちがっ……ふ…ぅンッ……カラ松くんが…』
カ「フッ……ハニー、ここからも甘い液体が溢れているな」
『ふあ……っ! んっ…はぅ……ッ…』
カ「こうしてチョコレートと混ぜると…どっちが本当のチョコレートか分からなくなるな」
『ぁあっ……ん、やだぁ…っ…カラ松くん、まじで変態っ……!』
カ「たまには良いだろう? それにせっかくのバレンタインだ。普段できないことをさせてくれても良いじゃないか」
『あっ、ん……ンッ…はぁっ、あ……こんな、こと……っ、するつもりじゃ、なかったのにぃ……っ!』
カ「……思わぬハプニングが二人を熱情させることもあるのさ。…ほら、こっちも甘いチョコレートで塗らしてやる」
『んあ……っ! あぅッ、ん……はぁ……』
カ「見てみろ、ハニー……。これじゃあまるで、俺が中に出したみたいだな……」
『やぁあっ……へんなこと、言うなってぇ……っ! ァッ…はぁん……』
カ「最高に可愛いぜ、ハニー。こんなに美味いチョコレートは初めてだ」
『あぁんっ………はぁ…ッ、ばかっ…ぁあ、ほんとっ信じらんない……ッ』
カ「フッ……だがまあ、最後はもちろん…本物を頂くぜ」
『ンッ……あぁああ…!』
カ「ッ…は………ありがとな、ハニー……チョコレート、嬉しかったぞ…」
『あっ、んあ……はっあぁ! ばかぁッ……ぁ、ちゃんとったべろよぉ…っ!』
カ「食べているじゃないか。こうして、お前をなッ……」
『あぁあんっ…ぁ、あぁッ…ん…ひあっ…! ンッ…はあ……ぁ、ふかいぃっ……んん、ふぁっ…ぁあぁ……カラ松、く…ぁあッ…! んぁあっ……はげしぃ、よぉ…っ!』
カ「ンッ………チョコレートよりも、お前の方が随分と甘い……」
『あぁっ…! んぅ…ッ…はあ……ぁあんっ! あっ……らめぇ…ッん…あぁ、もうイッちゃうぅ…! はぁあんっあ…でちゃう…!』
カ「そうかッ………なら、もっとハニーの身体を、チョコレートで満たしてやるぜっ……」
『あぁあんっ、はあっぁあ…んぁあっ! いくぅうッ、あぁあ……でるぅっん、はぁあっあ……んぁああ…っ!』
カ「ッ………!」
『はぁあん………っ……ぁ、はぁ……はあッ…でてる……カラ松、くん……っ…』
カ「はッ………お前の中に、ホワイトチョコ…出してやったぜ」
『ばかッ……ほんとに、ありえないっ………台無し、だよ…』
カ「そうか? お前もノリノリだったじゃないか。ほら……ここに出てるぜ、お前のホワイトチョコ…」
『…もう……ッ! その言い方やめろ! まじで変態くさいって…!!』
カ「そう照れるなよ……ハニーの中は、まだ締め付けて俺のを離さないじゃないか」
『あッ……ばか、ぁ……動くなよ……!』
カ「もう一度出してやろうか? 何せバレンタインだしな…」
『んぁっ…! もう、良いってば…っ! やめろよぉ…ッ……』
カ「本当に………飽きれるほど可愛いよ、マイハニー」
───
お「やっぱり男のプライドって重要だよなぁ」
チ「まだ言ってるの?」
お「願わくばチョコまみれになった身体を舐め尽くしたい」
ト「本当に変態だよね、おそ松兄さん…」
十「でもそういうの良いかも! 美味しそう!」
ト「変なところで食いついちゃ駄目だよ十四松兄さん!!」
一「…それにしても遅いね」
お「あれじゃない? 一生懸命作ってんだろ、何せ全員分だし」
チ「もう貰うこと前提なんだね」
ト「そんな事言ってチョロ松兄さんも欲しいんでしょー?」
チ「そ、それはっ……まあ…一応………」
十「楽しみ、楽しみーーー!!」
お「遂に俺たちも童貞ニートを卒業だぜ!!」
チ「ニートは継続してるからね!!?」
ト「そういえば、さっきから誰か一人いない?」
一「…気のせいじゃない」
ト「そっか!」
END