ps.I love you
□君が好き
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君の長くて綺麗な髪に触れたかったんだ
いや、やっぱり違う
君の全てに、触れたかったんだ
君が好き
今日は久しぶりに、姫百合との合同練習。
九美に会えると思って、俺は朝からずっとハイテンションだったんだ。
「あはは、桃城君って面白い♪」
「でしょ?そんでそこで手塚部長が〜」
なのになんで、なんで…
なんで桃とばっかずっとしゃべってんのさっ!
「九美っ!!」
俺ってば九美の彼氏なんじゃないの!?
違うの!?
「ぅえっ!?き、菊丸くん…」
……っ
もう、何度も何度も言ったって、一度も俺を名前で呼んでくんないし…!
「ち、ちょっと菊丸さん、落ち着いて…」
「桃は黙ってて!
てゆうかあっちで手塚が呼んでたよ!
早く行けば!」
全くー!
桃なんて手塚にめ一杯怒られて
グラウンド100週くらいしてればいいんだよっ!
「……菊丸、くん?」
………。
なんて、俺ってばガキだよな。
九美の事が大好きなばかりに、付き合ってからは嫉妬ばかりしてる。
「お、怒ってるの?あの…、えっと…」
九美は俺の後ろでもごもごと謝り始める。
…本当に、ため息が出るよ。
九美にでなく、自分自身にね。
「ねぇ、九美…?」
たまに思うんだ。
君にとって、俺は…
「な、なにっ…?」
一生懸命に、俺の言葉に返事してくれる君…。
そんな君を見て、俺が思う事…
「九美、は…。本当に俺でいいの…?」
情けなく呟く俺は、九美の目にはどう映っていたのか。
背中の神経が全て、君に反応しているよ…
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