ps.I love you

□君が好き6
1ページ/4ページ


女なんて、絶対に信用しねえ。


「おい、さっきのはどういう事だ?」


女なんて、必ずどこかに裏がある。
こいつもまた、例外なんかじゃねえ。


「ち、違うの。あたし本当にあの人とは…」


俺の目が赤く染まる。
女相手にこんなになるなんて。
莉世、お前はよっぽど俺に愛されてんだな。

喜べよ。




「本当に何もしてないもん!いい加減信じてよ!」

「っつ、いって…」

こんの怪力女…。
普通女子がパイプ椅子5連続で投げるなんてありえねえっつの…。

…数時間前、俺は莉世と不二が医務室のベッドで抱き合っているのを見たんだ。
その時はこのまま不二の奴をぶっ飛ばそうとしたけど、思わぬ邪魔者がそれをさせなかった。

「卑怯なんだよ、女って奴は。またあの化け物糧に使いやがって」

「陽晴は関係ないもん!」

そう、こいつの言う通り、俺が繰り出そうとした不二への制裁はあの化け物…。
…白峰陽晴、だったか?
そいつに阻止された。
『逢引に口を挟もうなんて、無粋にも程がありますわ切原さん』
なんて舐めた口調でよ。


んで、そんなクソやろうの事なんてどうでもいいんだよ。
元はと言えば、なんで莉世が不二と一緒に居て、しかもあんな事やらかしてたんだって事だ。

それをさっきから問い詰めるのに、こいつはつまんねー言い訳ばかり並べ立てる。

「だから…、さっきから言ってるじゃん。不二さんがその…、慰めてって言うから…、その」

そう言って耳まで火照らせるこいつに、俺が怒り狂うのは間違ってないよな?


「ざっけんな!!」

「ぅわっ、ちょっと!」

当てられたパイプ椅子を投げ返し、バランスを崩した莉世の腕を強引に壁に押し当てた。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ