ps.I love you

□君が好き7
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「紅葉、よく聞いて。あなたにしか出来ない事だから」

その日、ぶちょーはいつもと違った表情であたしに言ってきた。

「全力は絶対にダメ。あなたの存在が、うちの未来の鍵だから」

嫌だなーという感じは、確かにした。
また、そういう戦いをさせられるのかな…とか。

「けど、負けは絶対に許されないの。あなたなら、出来るよね」

ずるいよ、ぶちょー…。
そんな事言われたらあたし…。
あたし。

「…All light.」

はい、しか言えないじゃん…。





「九堂さんと遠山さん、7番コートに入ってください」

ついに来てしまった、この日。
ぶちょーの無茶振りを実行しなくちゃいけない時が。

「よっしゃー!試合や試合ー!負けへんでー!!」

よりによって、相手は知らない男の子。
せめて向日のお兄さんとかだったら良かった…。
一度戦った時あるし…。

「なんや、今日は女とするんか?」

あれ、知らなかったのかな?
けど今日は、出来れば手加減してくれた方が嬉しい…な。
ぶちょーの言う事を実行するんなら。

「まあ女やろーと容赦無く行くでー!」

がーん!!
もーう!じゃあもういいっ!
こっちだって遠慮無く行く!

「Hey,boy!!
Thank you for your consideration!!」

「??んあ??さんきゅう??」

おお!混乱してる!
うっちゃんの言う通り、相手を旨く混乱させる為に今日は全部英語で通すことにしよう!
ただ挑発してるとだけは、思われないように…。

「…宣戦布告だよ。手加減したら容赦しないってさ」

「!!」

ちょ、ちょっとちょっと!!
そんな事言ってないよ!
よろしくお願いしますだよ!!

「なんやそんな事か!んじゃ遠慮無くいくでー!」

ええー!
ちょっとなんなのあの帽子の人ー!!
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