おお振り

□第2回
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朝起きると、そこは

















皆がいない林の中でした。



第2回 後半




いや、たぶん結構前から起きてたと思うんだけど意識がなかったのかな…

たぶん自殺未遂かな…


『アレか…遭難したら死ぬって、パターンかな……』


みんな、今頃何してんだろ

時計はないから時間なんて判んないし

でも、まだ朝早いかな…

なんて、ブラブラ歩いてたら


『あ…』


合宿所が見えました

何時間、外に居たかは判らないけど身体が冷えきってたので急いで





ぐらっ


『えっ?!』


そーいえば、足場が悪いとか言ってたなー



斜面になっていたので俺は落ちて行、


『って、たまるかあああぁぁぁ!!』


俺は直径15cmほどの木の根本に右手を回し、これ以上落ちるのをこらえる

アンダーは、泥々だし

かすり傷がたくさん…

いや、かすり傷にしては…


『ちょっと、痛い』


普通の人ならスゴイ痛いんだろーな…

こんなとき、痛みに鈍くて良かったと思う

とりあえず、気を取り直して合宿所に向かう

そら、勿論…

何事も無かったように














田「あ…」

『……おはよぅ』


どーして、田島君が出迎えてるんだろ?


田「ケガ…してんじゃん」

『あー、…うん。』


あー、怒ってんの?

え、何で?


『その…みんなは?』

田「誰かさんを探しに行ったよ」

『マジで?』

田「マジで。」


あー、どーして怒ってるのに

そんな、泣きそうな顔するのかね

どっちかにしてもらわないとスッゴイ困る


『いつ頃お帰りになるのでしょーか』


そんな事を俺が言ったら

田島がたくさん息を吸って


「透、帰って来たあああっ!!」


鼓膜が破けそうなくらい大きな声を出して


田「今、呼んだ」


そうです。


『あー、とりあえず…アンダー替えてくる』

田「手当ては?」

『・・・・・そんなに酷い?』

田「殴っていい?」

『Σえっ!?何で!!?しかも答えになってない!!』


そんなに怒ってんのか!!


田「──っ!こっちは、朝起きたら透がいなくて心配してたのに、何でっ!?どーしてっ!!?・・・・どーしてそんなに、」

『・・・・・』

田「お前が痛みに鈍くても、こっちはフツーなんだ…」

『ゴメン…』



よく意味がわからなかった。

なんて、続けて言ったらマジでぶん殴られそうだから言わない。

てか、言えない。







でも、まぁ……










『悠一郎、』

田「何だよ」

『心配してくれてあんがとな!』



これくらいは言っておこう。




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