おお振り

□第7回
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『西広、さがれー!』


キンッ

金属音が鳴り渡り

青い空と白い雲の中に

野球ボールが放たれる






第7回






巣「西広バックだ!さがってさがって!!」

泉「後ろカバーいるぞ!!」


西広が、空に放たれたボールを見上げミットを構える

パシィ

西広は初めてフライを捕った


西「捕ったよおお!!」

栄「西広!すぐ内野もどせ!」

西「あ、はい!」


俺の隣では、監督がニコニコしながら西広たちを見ている

志賀先生は、得点やらなんやらを記録していて

三橋(練習試合2つ目はベンチ)は落ち着きがない様子でウロウロしていると


三「わっ」

篠「あっ」


ぶつかった

そして、2人とも尻餅つく

三橋は、篠岡の目を見れてない

完全にキョドっててウケる


三「ゴ…ッ、ゴ…ッ」

篠「ごめんなさーい。大丈夫?どっかおかしくしなかった?」

三「お…そ……オレは平気……そっちは……」

篠「平気平気、あははは!ぶつかっちゃったね」


優しー…


篠「あっ三橋君、今日誕生日でしょ」

三「へっ」

篠「誕生日オメデトオ!」


そして、ほんの一瞬の青春は


栄「三橋!夏川!整列!」


栄口の言葉で幕を閉じた

挨拶して、グラセーして、ミーティングが始まる


モ「――さて、今日も2つ勝って練習試合全勝で試験前に入れるわけだけど……みんな勉強してる?」


ピシッ

皆の表情が凍りついた


田「いーすよ、勉強の話はー!なんで、先生みたいなこと言うんスかー!」

モ「……だ、だって……」


監督の後ろには志賀先生が見えた気がした


モ「でもね!野球、一生懸命やるには勉強しとくことも大事なんだよ!」


とか、言ってなんか体験談っぽいことを話された


モ「じゃあちょっと聞いてみるね、グラマーヤバイ人ー」


はーい

と、手を上げる三橋と田島


モ「オーラルやばい人ー」


はーい

再び手を上げる三橋と田島


モ「数学ー」


はーい

また…


モ「現国ー」


はーい

……だんだん手を上げるのが楽しくなってきたらしいバカ二人


モ「あんたらねェ…っ」


監督がワナワナと二人の頭に手をやる


モ「赤点取ったら試合出してあげらんないからねっっ」

田三「「((ええ〜〜っっ))」」


そして、背後には再び志賀先生が…

それから、勉強をすることに





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