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□ずっと一緒
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「槙、今日どうして一人で帰ったの？」
「……幹にはカンケーない」
なんで幹は俺だけを見ててくれないの？
どうして思わせ振りな態度ばかり取るの？
「槙のことで俺に関係ないなんてことは、一つもないよ。槙のことは全部俺のモノでしょ」
ズルいとは思わないのか？
俺のすべては幹のモノ。
幹のすべても幹のモノ。
今どきジャイアンしか言わないようなセリフ。
「……幹なんかキライだ」
「そうなの？ほんとに？」
「……キライだ………」
そうやって余裕そうなとこも。
わかってますって表情も。
全部全部、キライで、キライすぎて……。
「槙、本気で言ってるの？」
憎いぐらいスキ。
「……幹のバーカ」
「どうして？」
「わかってるくせに言うなッ！そーゆーとこはまじキライ！」
「へぇ」
幹が俺に手を伸ばす。
握るのは、握っていいのは、
俺だけだ。
「俺は槙の全部がスキなのにな」
わかってる。
絡んだ鎖は解けないんじゃなくて、
解かないだけってこと。
わざわざ頑丈な鎖を選んで、どうあっても千切れないように。
解くつもりはなかったから。
鎖さえ頑丈なら、あとは大丈夫。
あとは、
「いつまでも一緒」
その言葉だけ。